2012 Fiscal Year Research-status Report
肺線維症の線維化に関与するEGFRファミリーとリガンド、プロテオグリカンの検討
Project/Area Number |
23591139
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
城 大祐 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30376470)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 康宏 東京大学, 学内共同利用施設等, 助教 (00323585)
齋藤 朗 東京大学, 学内共同利用施設等, 助教 (90591412)
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Keywords | 肺線維症 / プロテオグリカン / EGFRファミリー / マウス / ブレオマイシン |
Research Abstract |
"特発性肺線維症(IPF)は、50歳以降の男性に多く発症する原因不明かつ進行性の肺疾患であり、薬物を始め明らかに有効といえる治療法が確立されていない。IPFでは、肺癌の相対リスクが7-14倍と高率であるとされる。また肺癌の分子標的治療薬である上皮細胞成長因子受容体のチロシンキナーゼ阻害剤(EGFR-TKI)の投与が、IPF併存肺癌患者でIPFの増悪を引き起こし、予後不良となる可能性が示唆されている。 本研究では、マウスのブレオマイシン肺線維症モデルを用いて1)線維化および線維芽細胞や平滑筋細胞増生さらには上皮間葉転換(EMT)おいて、上皮細胞成長因子受容体(EGFR)ファミリーおよびそのリガンド、プロテオグリカンの関与を明らかにし2) 肺線維症でEGFRファミリーやそのリガンドが、治療の標的になりうるかを探ることを主たる目的としている。 初年度に行ったブレオマイシンの腹腔内投与による肺の線維化モデルを引き続き用いた。これについてはC57BL6とBALBcマウスに、ブレオマイシンを種々の量と投与間隔・回数で投与して検討を行い、今後の検討に最適なモデルとなるような条件設定を行っている。更に今後の検討をすすめる上で有用と考えられるノックアウトマウスの飼育を並行して行っている。 肺の線維化の評価のために、肺組織の病理標本を作成しHE染色、マッソントリクローム染色を行った。また肺のコラーゲン定量を行い評価した。またこのモデルの肺組織を摘出し総RNAを抽出してリアルタイムPCRによりEGFRファミリーやそのリガンド、プロテオグリカンの発現の評価を行った。これらの評価についてはブレオマイシン投与後の経時的な変化も確認した。現在研究実施計画に沿って更に検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスモデルの作成と確認、更なる検討に有用と考えられるノックアウトマウスの繁殖・飼育に時間を費やしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き当科の大学院生4人により研究を実施してゆく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画にそって必要な消耗品等の調達に使用する。
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