2012 Fiscal Year Research-status Report
アニオン型尿毒症性物質群を除去するハイブリッド型人工腎臓の開発
Project/Area Number |
23591212
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
鶴岡 秀一 日本医科大学, 医学部, 准教授 (50285798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山縣 邦弘 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90312850)
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Keywords | 尿毒症性物質 / インドキシル硫酸 / バイオ人工腎臓 / 尿細管輸送 |
Research Abstract |
本研究の目的は、インドキシル硫酸(IS)を含む各種アニオン型尿毒症性物質の中から、腎不全患者の動脈硬化発生に関与する物質を明らかにすることである。そのために昨年度に引き続き、以下の検討を行った。 1)培養血管平滑筋細胞の増殖作用を指標とした、各種タンパク結合型尿毒症性物質のスクリーニング:ラット平滑筋初代培養細胞に各種の尿毒症性物質を添加した際の細胞増殖能の変化を、H-チミジン取り込み能およびWST-1アッセイを用いて測定し、溶媒投与群の結果と比較することで評価した。ISのみならず、フランジカルボン酸(CMPF)やp-cresyl sulfateにもIS以上の増殖刺激作用のあることを明らかにした。 2)アニオン輸送体発現尿細管培養細胞もよる尿毒症性物質輸送活性の確認:有機アニオン輸送体-3型(OAT-3)発現尿細管細胞によるISの分泌をCMPFやp-cresyl sulfateが有意に阻害することを明らかにした。このことはCMPFやp-cresyl sulfateもOAT-3の基質であることを強く示唆する。 3)ハイブリッド型人工腎臓へのOAT-3高発現細胞の培養確立:新規作成されたOAT-3高発現細胞を我々がもっていたハイブリッド型人工腎臓上で培養可能なことを明らかにした
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各種基質候補についてのスクリーニングはほぼ順調に行えている。ハイブリッド型人工腎臓への培養もほぼ予定通りに行えている
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Strategy for Future Research Activity |
スクリーニングを完結させるとともに、ハイブリッド型人工腎臓への培養実験を軌道に乗せる
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細胞培養実験とともに、今年度同様に成果の一部を学会発表するために、使用する。
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