2012 Fiscal Year Research-status Report
拡張型心筋症を伴う常染色体優性遺伝性ネマリンミオパチーの新規原因遺伝子同定
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23591233
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市川 弥生子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90341081)
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Keywords | ゲノム解析研究 / 原因遺伝子 / ミオパチー / 拡張型心筋症 |
Research Abstract |
拡張型心筋症を伴う常染色体優性遺伝性ネマリンミオパチーの一家系について解析を行った。発症者2名、非発症者2名、発端者の非発症の親ついて連鎖解析を行い、約800kbの候補領域を定めた。 発端者についてexome解析を行ったところ、トータルのリード配列は79,617,248 readsで、このうち99.38%がリファレンス配列にマップされた。連鎖解析から得られた候補領域内のexon領域において、既知のデータベース(dbSNP)にない新規一塩基置換変異(Single nucleotide variation: SNV)は77個であった。このうちcoverage 3x以上でアミノ酸置換を伴うSNVは42個であった。42個のSNVについて家系内変異解析を行ったところ、家系内で発症者のみ変異を認め、275名の正常対照者でのスクリーニングで変異を認めなかったSNVを1個認めた。このSNVを発現ベクターに組み込んだコンストラクトを作成した。 Exome解析では、解読困難な領域も存在し変異を取りこぼす可能性もあるため、発端者について全ゲノム解析も行った。総リード数:1867795082 readsで、そのうち1768531399readsがリファレンス配列にマップされた(マッピング率 94.68%、カバー率は平均57.12)。全ゲノム解析の結果、既知のデータベースにない、新規SNV、挿入/欠失変異は11708個であった。このうち候補領域にある変異は67個で、母親由来と考えられるものが30個あり、残りの37個について、今後家系内解析、正常対照者スクリーニングを行っていく予定である。 類似症例については、拡張型心筋症を呈するネマリンミオパチー症例が本邦に存在することがわかり、同意を得て、DNA抽出のための採血を行った。この症例については、ACTA1の既知変異が同定された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発端者におけるexome解析、全ゲノム解析は終了している。連鎖解析から得られた候補領域、既知のデータベースにないアミノ酸置換配列についてふるい分けを行い、検出された変異について絞り込みを行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
全ゲノム解析で得られた37個の変異について、サンガー法による直接塩基配列解析を用いて発症者での変異を確認後、家系内解析(共分離の確認)、正常対照者でのスクリーニングを行い、候補遺伝子について絞り込んでいく。 絞りこまれた候補遺伝子変異については、変異を培養細胞に導入して、機能解析を行うということによっても、病的変異の可能性について検討し、原因遺伝子変異同定を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
全ゲノム解析で検出された変異について、引き続きサンガー法による直接塩基配列解析を行っていく。 変異が同定されたならば、病的変異であることを証明するために正常対照者のスクリーニング、類似症例のスクリーニングを直接塩基配列解析により進める。直接塩基配列解析にはPCR関連試薬、シークエンス反応関連試薬、プライマー費用が必要となる。 候補遺伝子変異が絞り込まれたならば、培養細胞系での機能解析も行い、変異の及ぼす影響について検討を行う。培養細胞および培養試薬が必要となる。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] C9ORF72 Repeat Expansion in Amyotrophic Lateral Sclerosis in the Kii Peninsula of Japan.2012
Author(s)
Ishiura H, Takahashi Y, Mitsui J, Yoshida S, Kihira T, Kokubo Y, Kuzuhara S, Ranum LP, Tamaoki T,Ichikawa Y, Date H, Goto J, Tsuji S.
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Journal Title
Arch Neurol.
Volume: 69
Pages: 1154-8
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The TRK-fused gene is mutated in hereditary motor and sensory neuropathy with proximal dominant involvement.2012
Author(s)
Ishiura H, Sako W, Yoshida M, Kawarai T, Tanabe O, Goto J, Takahashi Y, Date H, Mitsui J, Ahsan B,Ichikawa Y et al.
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Journal Title
Am J Hum Genet.
Volume: 91
Pages: 320-9
DOI
Peer Reviewed
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