2013 Fiscal Year Annual Research Report
トランスサイレチンアミロイドーシスの早期診断及び新規の非侵襲的治療の確立
Project/Area Number |
23591237
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
関島 良樹 信州大学, 医学部, 准教授 (60322715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東城 加奈 信州大学, 医学部附属病院, 助教 (10467178)
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Keywords | アミロイドーシス / トランスサイレチン |
Research Abstract |
H25年度は,これまでにTTRアミロイドーシスと診断した患者にTTR四量体を安定化する薬剤を投与した有効性と安全性の最終的なまとめを行った.TTR四量体安定化薬であるDiflunisalの家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)に対する効果に関しては,ボストン大学,メイヨクリニック,ウメオ大学などと共同で,国際的な医師主導型臨床試験(ランダム化比較試験,試験期間2年間)を行い,diflunisalがFAP患者の末梢神経障害の進行を有意に抑制すること(NIS+7の悪化がdiflunisal群で8.7,プラセボ群で25.0, p<0.01),およびFAP患者の生活の質を改善させること(SF-36 mentalがプラセボ群では1.1悪化,ジフルニサル群で3.7改善,p=0.02)を明らかにした(Berk et al, JAMA 310, 2013).有害事象の出現率は,diflunisal群とプラセボ群で有意な差を認めなかった.更に,これとは別に信州大学独自にdilunisalの長期間のオープンラベル試験を実施した.投与期間は2ヶ月~116ヶ月で平均観察期間は38ヶ月であった.その結果,Clinical FAP score, 尺骨神経及び脛骨神経のCMAPの振幅,心筋壁厚,血清BNPおよびhANP,Ejection fractionの増悪率は,FAPの自然経過に比べ緩徐であり,更にdiflunisalの効果は治療開始後2年以降も維持されることを明らかにした.Diflunisalに関連した有害事象としては,2名で腎機能障害の悪化を,1名で血小板減少を認めたが,diflunisalの中止により有害事象は速やかに改善した.Tafamidisに関しては4名の患者に投与を行いNISの増悪率がFAPの自然経過に比べ緩徐であることを明らかにしたTafamidisに関連した有害事象は認められなかった.老人性全身性アミロイドーシス(SSA)に関しては,8名の患者に対してdiflunisalの投与を行った.1名で腎機能障害の悪化を認めたがdiflunisalの中止により速やかに改善した.SSA患者の臨床症状は安定しているが,有効性の評価にはより長期間の経過観察が必要である.
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Diflunisal Trial Consortium. Repurposing diflunisal for familial amyloid polyneuropathy: a randomized clinical trial2013
Author(s)
Berk JL, Suhr OB, Obici L, Sekijima Y, Zeldenrust SR, Yamashita T, Heneghan MA, Gorevic PD, Litchy WJ, Wiesman JF, Nordh E, Corato M, Lozza A, Cortese A, Robinson-Papp J, Colton T, Rybin DV, Bisbee AB, Ando Y, Ikeda S, Seldin DC, Merlini G, Skinner M, Kelly JW, Dyck PJ
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Journal Title
JAMA
Volume: 310
Pages: 2658-2667
DOI
Peer Reviewed
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