2013 Fiscal Year Annual Research Report
新たな病因自己抗体、LRP4抗体陽性重症筋無力症の臨床像と神経筋接合部病態
Project/Area Number |
23591248
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Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
本村 政勝 長崎総合科学大学, 工学部, 教授 (70244093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 卓 長崎大学, 大学病院, 研究員 (50437894)
吉村 俊朗 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80182822)
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Keywords | 重症筋無力症 / 自己抗体 / 神経筋接合部疾患 |
Research Abstract |
本研究では,LDL受容体関連蛋白質4(Lrp4)抗体陽性MGの臨床像と神経筋接合部病態を解明し、「アセチルコリン受容(AChR)抗体と筋特異的受容体型チロシンキナーゼ(MuSK)抗体に次ぐ、第3番目の病因自己抗体になる」という理論仮説を検証する。我々は、AChR抗体陰性MG患者から、新たな自己抗体、Lrp4抗体を有する9症例を報告した(Ann Neurol. 2011)。Lrp4抗体測定法は、Lrp4-Luciferase reporter Immunoprecipitation, LUCIP assayを開発した。対象として、既に当研究室で保存されているAChR抗体陰性MG患者300例、AChR抗体陽性MG患者100例、P/Q型VGCC抗体陽性LEMS患者101例、そして,正常者(HC)100例の保存血清を用いた。正常上限値としては、正常者100例の平均+4SDの0.015 nMを用いた。その結果、AChR抗体陰性MG患者300例中9例がLrp4抗体陽性で、抗体価は0.019~2.07 nM, 平均0.65 nMであることが判明した。その臨床像は、男女比4対5、発症平均年齢57歳、嚥下障害を主体とする全身型MGで胸腺腫の合併は無かった。さらに、受容体結合実験で、AgrinとLrp4の結合をMG患者のLrp4抗体が阻害することを証明した。本研究では,さらに検体数を増やして、Lrp4抗体陽性MG症例を蓄積し,特に、神経筋接合部生検の症例数を目標3例とした。その結果、この2年間では、新しいLrp4抗体陽性患者は出なかった。しかしながら、神経筋接合部生検の症例数は目標3例に達した.その結果は、3例とも運動終板に免疫複合体の沈着は無く、電顕でも運動終板の破壊像は無く、アセチルコリン受容体抗体陽性MGとは異なるものであった。現在、その病理像を中心とした症例報告を作成中である。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] 受動免疫性重症筋無力症ラットの神経筋接合部分子病態2013
Author(s)
本村政勝, 吉村俊祐, 吉村俊郎, 成田智子, 中田るか, 向野晃弘, 宮崎禎一郎, 中嶋秀樹, 福田 卓, 川上 純, 江口円俊, 樋口 理, 辻畑光宏
Organizer
第54回 日本神経学会学術大会 東京国際フォーラム
Place of Presentation
東京国際フォーラム(東京都千代田区)
Year and Date
20130529-20130601