2013 Fiscal Year Annual Research Report
筋強直性ジストロフィー症における中枢神経スプライシング異常の分子機序の解明
Project/Area Number |
23591258
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
木村 卓 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (20441264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳川 浩男 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90273680)
久保 秀司 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (10441320)
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Keywords | 筋強直性ジストロフィー / 国際情報交換 / 米国、フロリダ / 中枢神経症状 |
Research Abstract |
「筋強直性ジストロフィー1型(DM1)患者およびノックアウトマウス(MBNL1並びにMBNL2)の脳におけるスプライシング異常プロファイルの作製」として、我々はDM1患者脳・MBNL1ノックアウトマウス脳で共通する3個の、DM1患者脳・MBNL2ノックアウトマウス脳で共通する10個の新規スプライシング異常を見出した。MBNL2ノックアウトマウスではDM1患者で見られる認知機能障害、睡眠障害が認められた。本疾患では、原因遺伝子であるDMPK遺伝子におけるCTGリピートからの転写物が、核内に蓄積し、MBNL1、MBNL2などのスプライシング制御蛋白を核内に閉じ込めることが知られている。我々の研究から、本疾患における中枢神経スプライシング異常には、MBNL1、MBNL2という二つのスプライシング制御蛋白がかかわっており、MBNL2の関与がより大きいことが明らかになった。 「脳各部位でMBNL1/2蓄積などの各種パラメーターの検討」としては、脳の各部位(前頭葉、海馬、側頭葉、小脳)での検討を行った。小脳では、DMPK遺伝子のCTGリピートが少なく、DMPK遺伝子転写物は増加しており、DMPK蛋白は他の部位より減少していた。 またMBNL1、MBNL2の発現については小脳、海馬などで同様の発現量であった。スプライシング異常については他の部位と比べ小脳で軽度であった。本疾患では記銘力障害などがみられ、小脳障害はみられないが、小脳ではDMPK遺伝子のCTGリピートが短く、その結果と してスプライシング異常が起こりにくいことがその理由として考えられた。またDMPK蛋白が小脳で減少していることも小脳で症状がみられにくいことと関連している可能性も考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Altered Splicing of Cardiac Sodium Channel Might Be Responsible for Cardiac Conduction Defects in Myotonic Dystrophy.
Author(s)
Yosuke KOKUNAI, Hideki ITOH, Yoshihiro KINO, Moyi LI, Masayuki NAKAMORI, Takashi KIMURA, Tsuyoshi MATSUMURA, Harutoshi, FUJIMURA, Nobuyuki NUKINA, Hideki MOCHIZUKI, Saburo SAKODA, Minoru HORIE, Shouichi ICHIURA, Keiji IMOTO, Maurice SWANSON, Nicolas CHARLET BERGUERAND, Masanori TAKAHASHI.
Organizer
9th International Myotonic Dystrophy Consortium Meeting
Place of Presentation
San Sebastian, Spain
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