2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規モノクローナル抗体を用いた変異SOD1の構造解析とALS免疫療法の開発
Project/Area Number |
23591259
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
藤原 範子 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (10368532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敬一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)
江口 裕伸 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60351798)
崎山 晴彦 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30508958)
吉原 大作 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00567266)
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Keywords | ALS / SOD1 / モノクローナル抗体 / 免疫療法 |
Research Abstract |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)を引き起こす変異SOD1は立体構造が不安定で凝集体を形成しやすいことから、変異SOD1が野性型SOD1とは異なる構造を有していることが示唆されている。これまでの研究から、SOD1は変異によって構造が変化しやすく、抗体の反応性に違いが出やすいと考えている。また、ALS免疫療法の開発は緒についたばかりで、どのエピトープ部位を用いれば効果が出るのかは未だ不明である。これまでの研究でヒトSOD1のループVI(102-115 aa) を認識するモノクロナール抗体の反応性が野性型SOD1と変異型SOD1で異なることを報告してきた。そこで、ループVIをターゲットにしたワクチン療法および抗体療法(mAb-N6:エピトープが102-115)をALSモデルマウスで検討した。しかし、ループVI-KLHはKLHのみの投与に比べてALSの進行を早める結果となった。またmAb-N6を脊髄に持続投与してもALSの進行を抑制できないことがわかった。ALS免疫療法の開発には安全で効果の出るエピトープ部位と抗体のスクリーニングをすることが重要であることを再認識した。そこで、SOD1の変異による構造変化の検出と抗体療法の開発を進めるために、新たにマウスモノクローナル抗体とラットモノクローナル抗体を作製し、本研究課題の最終年度までに5種類ずつの抗体を得ている。これらの抗体を用いて免疫組織染色を行ったところ、いくつかの抗体はALSモデルマウス脊髄切片の病変部位を染色することができた。現在これらのモノクローナル抗体について変異SOD1との反応性やエピトープマッピングについて検討中である。今後はこれらの新規モノクローナル抗体を用いて変異SOD1の微小構造の解析および抗体療法の開発を進めていきたい。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Aberrant Assembly of RNA-Recognition Motif 1 Links to Pathogenic Conversion of TAR DNA-binding protein 43 kDa (TDP-43)2013
Author(s)
Shodai A., Morimura T., Ido A., Uchida T., Ayaki T., Takahashi R., Kitazawa S., Suzuki S., Shirouzu M., Kigawa T., Muto Y., Yokoyama S., Takahashi R., Kitahara R., Ito H., Fujiwara N., Urushitani M.
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Journal Title
J. Biol. Chem.
Volume: 288
Pages: 14886-14905
DOI
Peer Reviewed
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[Book] 活性酸素の本当の姿2014
Author(s)
藤原範子, 鈴木敬一郎 他
Total Pages
3, 9-13, 14-34, 35, 56, 80, 95, 135, 147, 170
Publisher
NAP limited