2013 Fiscal Year Annual Research Report
short-form GIPの分泌機構および糖代謝改善機序を解明する
Project/Area Number |
23591291
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
藤田 征弘 旭川医科大学, 医学部, 助教 (20451461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本庄 潤 旭川医科大学, 医学部, その他 (30451462)
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Keywords | GIP / α細胞 / 糖尿病 / インクレチン / 膵島 |
Research Abstract |
DPP-4 耐性short-form GIPの治療薬としての可能性の検討: GIP 1-30の一部改変したcompound Aおよびcompound Bを作成した。両compoundとも、DPP-4酵素を加えて分解しても、分解されにくく、GIP受容体に結合し、in vitroで細胞内cAMPを増加させた。マウスに投与した実験では、両compoundとも投与後1時間での有意な血中濃度の上昇を認めた。compound Aは、残念ながら投与後1日目以降の血中濃度に対照マウスと比較して差を認めず、long-acting agonistとしての作用を認めなかった。しかし 、compound Bはlong-acting agonistとしての作用を認め、投与1時後に有意な血中濃度の上昇を示し、さらに投与1日後血中濃度が頂値となり、約10日間にわたり有効な血中濃度の持続を確認した。このアナログを3日間隔で約1ヶ月投与した。この実験においても、正常マウスに体重増加を引き起こさなかった。一方、低用量STZマウスでは、compound Bは明らかに、高血糖への進展を抑制し、STZ開始1ヶ月後のHbA1c、随時血糖、腹腔内ブドウ糖負荷試験における耐糖能を有意に無治療STZ群に比較し改善させた。 short-form GIPの生理学的、病態生理学的影響の検討: 研究代表者らは糖尿病状態においてα細胞領域の拡大と細胞数の増加を認め、その一因が糖尿病状態におけるα細胞の増殖亢進であることを報告している (Takeda T, Fujita Y et al. Diabetologia, 2012)。 糖尿病状態において、膵GIPがグルカゴンと共に過剰発現をし、膵島内GIP受容体の発現が逆に低下していることを見いだした。またその変化がDPP-4阻害薬により改善されることも確認した。
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