2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23591315
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
伊藤 譲 横浜市立大学, 医学部, 助教 (00512980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺内 康夫 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40359609)
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Keywords | 膵β細胞 / アセチルコリン / GLP-1 |
Research Abstract |
神経伝達物質(アセチルコリン)が膵β細胞機能維持(β細胞の生死、インスリン分泌、インスリンシグナル)に関わっているかを明らかにする事を目的とした。まずアセチルコリンのインスリン分泌への影響に関して、膵β細胞cell lineであるMIN6細胞とマウスを用い検討した。MIN6細胞では、アセチルコリン刺激により低濃度、高濃度ブドウ糖下ともにインスリン分泌の増加を認めた。マウスの検討では、アセチルコリン皮下投与により糖負荷後の血糖改善、インスリン分泌増加作用を認めた。この血糖改善効果は糖尿病モデルマウスであるIRS-2欠損マウスでも、同様に認められた。 次にアセチルコリンの膵β細胞増殖能につき、同様にMIN6細胞とマウスを用い検討した。MIN6細胞の検討ではアセチルコリン添加により細胞数が増加し、BrdU取り込みも有意に増加していた。マウスにムスカリニックレプターアゴニストを経口投与し組織学的に膵β細胞へのBrdU取り込みを検討したところ、アゴニスト投与にてマウスの膵β細胞増殖が起きることを確認した。MIN6細胞で、アセチルコリン刺激によりIRS-2とMAPkinaseリン酸化が亢進していたが、Aktのリン酸化は認められなかった。MAPkinase阻害剤ではアセチルコリン刺激によるBrdU取り込みは抑制されなかった。IRS-2欠損マウスにおける組織学的解析で、ムスカリニックレプターアゴニスト投与による膵β細胞でのBrdU取り込みは抑制されなかった。以上から、アセチルコリンによる膵β細胞増殖機構として、IRS-2、Akt、MAPkinase非依存性の経路が関与していると考えられた。マウスにムスカリニックレプターアゴニスト投与を行うとGLP-1分泌の増加を認め、β細胞増殖に関与している可能性が考えられた。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Metformin prevents liver tumorigenesis induced by high-fat diet in C57Bl/6 mice.2013
Author(s)
Tajima K, Nakamura A, Shirakawa J, Togashi Y, Orime K, Sato K, Inoue H, Kaji M, Sakamoto E, Ito Y, Aoki K, Nagashima Y, Atsumi T, Terauchi Y.
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Journal Title
Am J Physiol Endocrinol Metab.
Volume: 305
Pages: E987-998
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] AMPK is involved in the regulation of incretin receptors expression in pancreatic islets under a low glucose concentration.2013
Author(s)
Tajima K, Shirakawa J, Togashi Y, Inoue H, Sato K, Orime K, Ito Y, Kaji M, Sakamoto E, Nakamura A, Aoki K, Goshima Y, Atsumi T, Terauchi Y.
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Journal Title
PLoS One.
Volume: 8
Pages: e64633
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Glycemic control after addition of the dipeptidyl peptidase-4 inhibitor alogliptin in patients with type 2 diabetes showing inadequate response to thrice-a-day treatment with α-glucosidase inhibitors.2013
Author(s)
Masuda K, Aoki K, Kamiko K, Takihata M, Ito Y, Nagakura M, Kawasaki S, Akema N, Hasegawa M, Nakajima S, Shinoda K, Toumura S, Tsunoda S, Enomoto H, Shimotomai H, Terauchi Y.
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Journal Title
Expert Opin Pharmacother.
Volume: 14
Pages: 1111-1118
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 当院におけるDPP-4阻害薬の使用成績2013
Author(s)
永倉 穣, 中村 昭伸, 青木 一孝, 伊藤 譲, 神子 一成, 野口 芳彦, 山川 正, 寺内 康夫
Organizer
第28回日本糖尿病合併症学会
Place of Presentation
旭川グランドホテル(北海道旭川市)
Year and Date
20130913-20130914
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[Presentation] 糖尿病患者のロスバスタチンを投与し、厳格な脂質管理を行った際の糖脂質代謝への影響の検討2013
Author(s)
亀田 晶子, 木村 真理, 井上 英昭, 野口 芳彦, 神子 一成, 瀧端 正博, 永倉 穣, 小野 香菜子, 折目 和基, 神山 博史, 宮崎 岳史, 川口 順子, 富樫 優, 白川 純, 中村 昭伸, 伊藤 譲, 青木 一孝, 寺内 康夫
Organizer
第56回日本糖尿病学会年次学術集会
Place of Presentation
ホテル日航熊本(熊本県熊本市)
Year and Date
20130516-20130518