2012 Fiscal Year Research-status Report
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23591319
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
古田 浩人 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90238684)
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Keywords | MODY / 糖尿病 |
Research Abstract |
Maturity-onset diabetes of the young (MODY)は、糖尿病が常染色体優性遺伝形式で若年から発症している家系に与えられる臨床診断名である。MODYの原因遺伝子のいくつかは明らかとなってはいるが、日本人MODYの主要な原因遺伝子はいまだ不明である。直接シークエンス法による遺伝子変異解析、multiplex ligation-dependent probe amplification (MLPA)法による構造異常解析の両者により既知MODY遺伝子に変異を認めない家系のうち1家系において、whole exome sequence解析を行った。具体的には、SureSelect Human All Exon kit(アジレント社)を用いヒトゲノムからターゲットである全エキソン領域を濃縮後、HiSeq2000システムを用いpaired end法によりシークエンスを行った。得られたデータのaveraged depth on targetは約50回、>8X coverageは約80%であり、約45万個のSNV/InDelが検出された。同定されたSNV/InDelのうち、原因となる遺伝子変異である可能性が高い、ミスセンス変異、ノンセンス変異、スプライスサイト変異、挿入・欠失変異の総数は9179個であり、そのうち、NCBIのデータベース(dbSNP135)に登録のないものは871個であった。さらに、家系内において糖尿病と連鎖している変異を抽出し、SIFTおよびPolyPhenを用いたin silicoでの機能障害予測において変異が機能に影響を与えないと予測される遺伝子を除外した結果、最終的に数個の遺伝子に絞り込まれている。現在、原因遺伝子確定のために、臨床的特徴が似通っている他のMODY家系においてこれらの遺伝子を検証中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Whole exome sequence解析にてMODYの原因となる可能性のある遺伝子変異が複数個検出されており、おおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
エキソーム解析にて抽出された候補遺伝子に関して、臨床的特徴が似通っており、かつ、原因遺伝子が未知のMODY家系において検証を行い、複数の家系において糖尿病との連鎖が認められる遺伝子を探索することで、原因遺伝子を確定する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
エキソーム解析およびサンガー法による遺伝子変異解析を中心に使用する予定である。
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[Journal Article] Clinical and functional characterization of the Pro1198Leu ABCC8 gene mutation associated with permanent neonatal diabetes mellitus.2013
Author(s)
Takagi T, Furuta H, Miyawaki M, Nagashima K, Shimada T, Doi A, Matsuno S, Tanaka D, Nishi M, Sasaki H, Inagaki N, Yoshikawa N, Nanjo K, Akamizu T.
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Journal Title
J Diabetes Invest
Volume: 4
Pages: 269-273
DOI
Peer Reviewed
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