2011 Fiscal Year Research-status Report
肥満・メタボリックシンドロームにおける高尿酸血症発症メカニズムの解明
Project/Area Number |
23591340
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
細山田 真 帝京大学, 薬学部, 教授 (00291659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 真希子 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (80447557)
市田 公美 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (80183169)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 高尿酸血症 |
Research Abstract |
1)肥満および油脂投与マウス腎臓における各種尿酸トランスポーターの発現解析と発現変化遺伝子の網羅的探索(研究代表者) 尿酸再吸収経路として働くURAT1、GLUT9と、尿酸分泌経路として働くABCG2についてmRNAレベルと蛋白レベルを評価し。肥満モデルマウス(ob/obマウス)と油脂投与マウスの腎臓における尿酸トランスポーター遺伝子発現変化を解析した。その結果、mRNAレベルの変化を伴わない蛋白レベルの変化がURAT1に認められた。研究成果を論文で発表した。2)ウリカーゼノックアウトマウスの飼育条件の確定と繁殖(研究代表者) ウリカーゼノックアウトマウスのホモ個体を維持繁殖させるために、高尿酸尿症による腎障害を予防する飼育条件として、尿アルカリ化薬投与のみで飼育する方法を確立した。ウリカーゼノックアウトマウスの飼育について学会で発表した。3)ヒトURAT1安定発現細胞株の樹立(研究分担者) URAT1分解機構の解明のために、ヒトURAT1cDNAを哺乳類細胞発現ベクターに連結したコンストラクトを作成し、直鎖化後、エレクトロポレーション法によりヒト腎臓由来のHEK293細胞に遺伝子を導入して、ネオマイシン耐性形質を利用することによりヒトURAT1安定発現細胞株を樹立した。研究成果を学会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定した3項目の計画をほぼ達成し、論文あるいは学会発表を行ったから。
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Strategy for Future Research Activity |
4)ウリカーゼノックアウトマウスの油脂投与による検討(研究代表者) ウリカーゼノックアウトマウスに油脂を投与すると排泄低下型高尿酸血症が生じ、腎臓においてURAT1の発現が亢進することを示すことにより、肥満・メタボリックシンドロームにおける排泄低下型高尿酸血症のメカニズムとして、油脂投与により血中遊離脂肪酸濃度が上昇し、URAT1発現亢進を惹起することを明らかにする。5)ヒトURAT1安定発現細胞株への遊離脂肪酸投与におけるURAT1発現解析と発現変化遺伝子の網羅的探索(研究代表者および分担者) ヒトURAT1安定発現細胞株樹立後、各種脂肪酸を培養液に添加することによるヒトURAT1蛋白レベルの増加について解析を行うとともに、ヒトURAT1蛋白レベルの増加を惹起する遺伝子群をDNAマイクロアレイ解析により同定する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
収支状況報告書の次年度使用額に残額が生じた理由は、東日本大震災により研究代表者の研究室が壊滅的な被害を受け、さらに次年度に新キャンパスに移転する計画であったため、新キャンパスでの研究立ち上げに研究費を充当することにしたためである。 予定として、備品としては代謝ケージ6台(500千円)、消耗品として動物関係1500千円、細胞培養関係1300千円を予定している。
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Research Products
(3 results)