2012 Fiscal Year Research-status Report
新規白血球表面抗原LR11の白血病および正常造血における役割の解明
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23591368
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
武内 正博 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (50466702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大和田 千桂子 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (80436352)
武城 英明 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80291300)
中世古 知昭 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (30323398)
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Keywords | 白血病 / ニッチ / 細胞接着 / 低酸素 |
Research Abstract |
1.白血病細胞株を用いた検討:レンチウイルスによるLR11のノックダウンにより接着能や遊走能の低下を認めた。また過剰発現系では接着能および遊走能の亢進を認めた。細胞株を低酸素環境に置くことによってLR11の発現が亢進することが判明し、これにHIF-1が 関与することを明らかに出来た。また、LR11をノックダウンした細胞株を免疫不全マウスに移植したところ、コントロール群に比べ、明らかに生存期間の延長を認めていることが分かった。白血病細胞株を移植した後の生着に関する検討では、LR11をノックダウンする ことによって、生着細胞の頻度が低下することが分かった。これらの結果からはLR11が接着や遊走に関与し、それが移植後の生着に関わっている可能性が考えられる。 LR11の中和抗体を用いてLR11を中和した際に白血病の進展にどのような影響を与えるのか検討を行っている。 2.LR11ノックアウトマウスを用いた検討:LR11ノックアウトマウス由来の造血前駆細胞を用いてレトロウイルスを用いたMLL-AF9白血病モデルを作成し、移植を行う実験系を確立した。現在生存期間などに与える影響を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
低酸素環境におけるLR11発現亢進と接着能に関する解析についての解析は既に論文化し、The Journal of Biological Chemistryに受理されている。現在は、白血病マウスモデルを用いた検討を継続しており、共同研究を行っている製薬メーカーから中和抗体の供与を受け、治療ターゲットになりうるかどうかの検討を行っており、これらの作業についても順調に進捗していることから、概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
LR11ノックアウトマウスや白血病細胞株を用いた移植実験を繰り返し行い、再現性を確認するのと同時に、LR11の中和抗体や抗がん剤による治療を組み合わせて行い、抗がん剤への感受性に変化が起きるのかどうかを確認する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(2 results)