2013 Fiscal Year Annual Research Report
AnamorsinとPicotの結合阻害を標的とした新規抗腫瘍剤の開発
Project/Area Number |
23591387
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
齊藤 則充 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (30597399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴山 浩彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60346202)
織谷 健司 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70324762)
金倉 譲 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20177489)
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Keywords | Anamorsin / PICOT / Bリンパ球 / LPS / Ras |
Research Abstract |
Anamorsinは、抗アポトーシス分子としてB細胞性悪性リンパ腫を含む種々の腫瘍性疾患において、その病態形成に重要な役割をはたしている。また、我々はこれまでの研究において、AnamorsinはPicotと結合し、PKCおよびp38MAPKの活性を制御していることを明らかにしてきた。 本研究においては、Anamorsinトランスジェニック(AM Tg)マウスの細胞を用いてその細胞増殖におけるAnamorsinの作用を解析した。まず初めに、脾臓から単離したBリンパ球をLPSで刺激し、その増殖能を検討したところ、予想に反して、AM TgマウスのBリンパ球の増殖は、WTマウスのBリンパ球と比較して減弱していることが判明した。In vivoでLPSを投与した際も同様の結果であり、AM TgマウスのBリンパ球の増殖反応は、WTマウスと比較して劣っていた。次にLPSで刺激した際のシグナル伝達分子の活性を、Western-Blotting法を用いて評価したところ、PKCおよびp38MAPKには差を認めなかったが、ERK1/2およびIkBのリン酸化は、AM TgマウスのBリンパ球において低下していた。Anamorsinの作用点を明らかにする目的でAM TgマウスとWTマウスから単離したBリンパ球をin vitroでLPSにて刺激した細胞からmRNAを抽出し、DNAマイクロアレイをおこない、LPS刺激によって変化する遺伝子の中で、AM TgマウスとWTマウスで差を認める遺伝子群から、その上流のシグナルを解析したところ、AM TgマウスのBリンパ球においてRasの活性が低下していることが判明した。 本研究によって、Anamorsinの作用点がRasであることが初めて明らかとなった。過剰発現しているAnamorsinはRasの活性を抑制することが判明した。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] The Satb1 Protein Directs Hematopoietic Stem Cell Differentiation toward Lymphoid Lineages.2013
Author(s)
Satoh Y, Yokota T, Sudo T, Kondo M, Lai A, Kincade PW, Kouro T, Iida R, Kokame K, Miyata T, Habuchi Y, Matsui K, Tanaka H, Matsumura I, Oritani K, Kohwi-Shigematsu T, Kanakura Y.
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Journal Title
Immunity
Volume: 38
Pages: 1105-1115
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] MS4A3発現はヒト造血における早期骨髄球系分化の指標となる
Author(s)
石橋知彦, 横田貴史, 佐藤友亮, 数藤孝雄, 一井倫子, 柴山浩彦, 江副幸子, 谷村 朗, 藤田奈津子, 松井敬子, 濱中有理, 土居由貴子, 織谷健司, 金倉 譲
Organizer
第75回日本血液学会学術集会
Place of Presentation
ロイトン札幌(札幌、北海道)
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[Presentation] Endothelial Cell-Selective Adhesion Molecule Marks Human Hematopoietic Stem Cells Regardless Of The HSC Sources
Author(s)
Ishibashi T, Yokota T, Ichii M, Satoh Y, Sudo T, Doi Y, Fujita N, Nagate Y, Hamanaka Y, Matsui K, Tanimura A, Saitoh N, Ezoe S, Shibayama H, Kincade PW, Oritani1 K, Kanakura Y
Organizer
The American Society of Hematology 55th Annual Meeting
Place of Presentation
Ernest N. Morial Convention Center, New Orleans, LA, USA
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