2013 Fiscal Year Annual Research Report
インテグリン活性化制御分子における機能部位の同定と新たな治療法への展開
Project/Area Number |
23591416
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田所 誠司 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80403062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨山 佳昭 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (80252667)
金倉 譲 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20177489)
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Keywords | 血栓・止血学 / シグナル伝達 / インテグリン / 血小板 |
Research Abstract |
本研究の意義は、インテグリン活性化制御を担うインテグリン活性化複合体(IAC)に注目して、インテグリン活性化制御シグナルを詳細に検討し、インテグリンと細胞外基質との相互作用が関与する疾患の発症機序および増悪化の機序を解明することである。 平成23年度は、IACを構成するtalin-1とkindlin-3に注目して、ヒト巨核球系細胞株CMKにおけるインテグリンαIIbβ3の活性化を解析する実験系を確立した。平成24年度は、新たにgene-silencingの手法を用いて、目的分子の発現をknock-downさせたクローン化CMK細胞株を作成することに成功した。これらのクローン化CMK細胞株に、IACを構成するいくつかのkeyとなる分子を発現させ、インテグリンαIIbβ3の活性化を評価した。その結果、これまで注目されていた、talin-1とkindlin-3の役割に新知見を加えることができた。その一つとして、kindlin-3はtalin-1によるαIIbβ3 の活性化のco-factorであることが明らかとなった。平成24年度中に、これらの成果をまとめ、Experimental Hematology. 2013 Jan; 41(1): 79-90.に発表した。平成25年度には、IACを構成するIntegrin-linked kinase(ILK)の役割を解析した。その結果、ILK, PINCH, Parvinが複合体を形成し、インテグリン活性化状態を安定化させることを支持する知見を得ることでき、PLoS One. 2013 Dec 23;8(12):e85498.に発表した。平成25年度は、さらに、IACを構成する細胞骨格蛋白がどのようなネットワークを形成し、インテグリンを制御しているのかを明らかにするため、新たな実験に着手し、解析を進めた。
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Research Products
(3 results)