2011 Fiscal Year Research-status Report
関節リウマチ早期治療を目的とした抗PAD4抗体医薬の検討
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23591444
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
金澤 智 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90347401)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 関節リウマチ / D1CCマウス / PAD4 / 早期治療 / ニワトリモノクローナル抗体 / 抗CCP抗体 / 好中球 / バイオマーカー |
Research Abstract |
抗CCP抗体産生に関わると考えられるPeptidyl argenine deiminases-4 (PAD4)を関節リウマチ早期ターゲットタンパク質と位置付け、PAD4に対するマウスモノクローナル(MoAb)抗体による治療を目指す。これまでPAD4MoAbを作製し、関節リウマチモデルマウス、D1CCマウスにおいて、関節炎治療を行ったところ顕著な治療効果が得られている(特許申請済みである)。本申請では、1)PAD4の機能(活性)とRA発症との関連を明らかにする、2)より特異度、親和度の高いニワトリMoAb抗体を作製し、D1CCマウスを用い治療効果検討を行い、「RA早期治療法の基礎的な道筋」を確立する。以上2点を大きいな目標として実験を進めている。初年度は、1)に関しては関節炎早期から中期にかけてPAD4タンパク質の生産細胞と考えられる好中球の動きを細胞組織学的に捉える事ができた。またこの時好中球が特徴的な変化を示す事が明らかとなった。2)に関しては、ニワトリモノクローナル抗体の作成が順調に進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
関節炎早期から中期にかけてPAD4タンパク質の生産の場と考えられる好中球の動きを細胞組織学的に捉える事ができた。またこの時好中球が特徴的な変化を示す事が明らかとなった。さらんに好中球の浸潤に先立つ細胞組織学的な特徴も合わせて解析できている。これらの結果から早期炎症の進展は、複数の異なる細胞群が連携を保ちながら進んでいる事が示唆された。また新規抗体作製も順調に進んでおり、複数のクローンが得られている。これらの事からおおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、引き続き細胞組織学的な解析を続ける。またニワトリを用いた新たな抗体の性能評価、および抗CCP抗体価のモニターリングシステムの改良と実際の抗体価の測定を進めて行く予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細胞組織学的な染色を中心とした実験に使用する染色関連試薬、抗体性能評価の際利用するビアコア等試薬、抗CCP抗体価測定システム改良の為のペプチド合成等の購入を計画する。
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