2012 Fiscal Year Research-status Report
細胞死に対する自然炎症の機序の解明およびその関節リウマチへの関与
Project/Area Number |
23591468
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
河野 肇 帝京大学, 医学部, 准教授 (60585074)
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Keywords | 自然炎症 / IL-1 / 結晶 / インフラマソーム / Cathepsin C |
Research Abstract |
(1) IL-1Rコンディショナルノックアウトマウスの作成 IL-1Rノックアウトマウス作成のための胚への遺伝子導入に問題が生じていたが、幾度もの施行の末、コンストラクトがgerm lineに載ったキメラマウスが作出された。また、この過程で導入したsykコンディショナルノックアウトマウスを購入し、タモキシフェン感受性LYZ-creトランスジェニックマウスとの掛け合わせにより、骨髄球系における選択的sykノックアウトを作成することが可能となる。 (3) IL-1beta依存性炎症において、Caspase 1が欠失していても炎症が通常通り惹起されることが観察され、in vivoにおけるCaspase 1とインフラマソームがIL-1betaの成熟化に必要不可欠か検討を行った。Caspase 1以外ににIL-1beta成熟化に関与している可能性のある分子はCathepsin G、Protainase 3、chymaseなどが挙げられるが、これらの分子はCathepsin Cによって活性化される。我々はCaspase 1とCathepsin Cのダブルノックアウトマウスの解析を進めた。この結果、死細胞や無菌的微粒子に対する急性炎症反応は、IL-1beta依存性であるが、炎症の時間や、炎症惹起物質の種類などによってそれぞれが相加的に、協同的に機能することが明らかとなった。ただし、Caspase 1とCathepsin CダブルノックアウトマウスにおいてもIL-1betaノックアウトマウスとの機能に差異がある状況が観察され、さらに別のIL-1beta成熟分子が働いている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
IL-1コンディショナルノックアウトマウスの作成に遅れが生じていたため。
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Strategy for Future Research Activity |
sykコンディショナルノックアウトマウスの解析を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウスのジェノタイピングやブリーディングに研究費を使用する予定。 繰越額が生じたのは、購入予定試薬の国内在庫がなく、年度内に納品されなかったため。
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