2013 Fiscal Year Annual Research Report
脱髄疾患に対するケトン食療法の新たなる応用―ケトン体の神経保護作用機序の解明―
Project/Area Number |
23591500
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
鈴木 由香 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座准教授 (00304634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 光成 愛媛大学, 医学部附属病院, 准教授 (80274330)
田中 潤也 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70217040)
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Keywords | ケトン体エステル / ケトン食療法 / EAEマウスモデル / 脱随疾患 |
Research Abstract |
ケトン体の脱随進行抑制おける影響を、experimental autoimmune encephalomyelitis (EAE) マウスモデルにおいて検討した。 7~9週齢のC57BL/6Jマウスを以下の3群に分け、ケトン体エステル(BD-AcAc2)投与を行い脱随抑制効果を確認した。i) EAEマウスモデル群: 6週齢時にMOG33-55(300ng)の皮下注射と結核菌(200ng)の皮下注射を施行した。48時間後にも同量の結核菌の皮下注射を行った。ii) EAEマウスモデル+ケトン体投与群:EAEラットモデル群同様に6週齢でi)と同様の処置を行いEAEモデルを作成した。免疫後4日目よりBD-AcAc2 200mg/3ml H2Oの経口投与を開始した。iii) コントロール群:i), ii)群と同様6週齢より飼育し、ii)群と同時にBD-AcAc2 200mg/3ml H2Oの経口投与を開始した。EAEマウスモデルの脱随発症は85%のマウスで認めた。 i)群において、EAEマウスモデルの脱随による神経症状を85%のマウスで認めた。ii, iii)群ではBD-AcAc2 200mg/3mlの内服量に個体差が大きく、発症率は20-60%のばらつきがみられた。MOGによる免疫施行後、脱随症状発症後にBD-AcAc2を投与した場合には、発症抑制、症状の改善は認められなかった。脱随抑制の可能性は示唆されるが、投与量設定が不安定であり、断定的な結果を得る事はできなかった。
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