2012 Fiscal Year Research-status Report
抗社会行動を伴う発達障害の分子機構を通じた診断・治療法開発戦略の創成
Project/Area Number |
23591501
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
三井 真一 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (20295661)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蒲生 啓司 高知大学, 教育研究部総合科学系, 教授 (90204817)
|
Keywords | Neurotrypsin / PRSS12 / プロテアーゼ / 精神遅滞 |
Research Abstract |
1)Motopsinとともにニューロンから分泌されるセリンプロテアーゼであるtissue plasminogen activator (tPA)と社会行動との関連を検討するために、tPA欠損マウスの社会行動について解析を行った。Resident-intruder testでは、tPA欠損マウスは刺激マウスを投入してから接触するまでの潜時が野生型マウスと比べて遅かったが、嗅ぎ行動などのactive behaviorの時間は長かった。また、3-chamber testでは空ケージ、あるいは、既知マウスの入ったケージに近づいた回数はtPA欠損マウスの方が多く、これらのケージがおかれたエリアでの移動距離も野生型マウスに比べて有意に長かった。これらのことから、tPAはマウスの社会的不安を制御していることが示唆された。 2)前年度に作製したテトラサイクリン依存性プロモーター下でmotopsinを発現するトランスジェニック(Tg)マウスTRE-motopsin; WTとCam kinase IIプロモータ下でtTAを発現するTgマウス(CamK-tTA; WT)と交配し、二重Tgマウス(TetOFF-motopsin; WT)を作成した。免疫組織化学法、ウェスタンブロット法、RT-PCR法によって発現を検討したが、いずれの方法でもトランスジーン由来のmotopsin蛋白質およびmRNAを検出することが出来なかった。再度TetOFF-motopsin; WTを作製している。 3)前年度までにLC-MS/MSによってmotopsin欠損マウス海馬で発現量の変動が示唆された蛋白質についてwestern blot解析および免疫組織化学的解析によって検討を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度途中で研究代表者の所属大学を移動の影響が大きい。ようやく、必要器財がそろいつつあり、徐々に研究スピードも向上すると期待できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
必要機器の多くを学内の廃棄予定物品から調達し、ようやく最低限の器財は整いつつある。その他に学内共同施設や他の研究室の機器を利用することなどで対応していきたい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
24年度の研究費を計画的に使用した結果、1,140円の残額が生じたが、25年度の研究費と合わせて執行する予定である。
|
Research Products
(3 results)