2011 Fiscal Year Research-status Report
奇形症候群診断補助プログラムと遺伝子解析HRM法との融合によるパーソナル診断
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23591506
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
成富 研二 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20101446)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 遺伝子 / 奇形症候群 / 診断用ソフトウェア / 高精度融解曲線分析法 |
Research Abstract |
H23年は、遺伝性疾患データベース、遺伝子解析系について以下を行った。1)診断用ソフトウェアの改良: 遺伝性疾患データベースを最新のデータに更新し、各疾患について候補遺伝子および変異報告をリストアップした。2)解析群の分類と定量PCR-HRM解析条件の設定: (1) Kabuki症候群の原因MLL2遺伝子 (74 primer pairs)、(2)4つの自閉症関連遺伝子NLGN3, NLGN4, RELN, c-MET遺伝子について、全エクソンで、PCR解析が一定の条件で行えるよう、primerの設計を厳密に行った。Primer設計は、Genetyx softwareを使用し、annealing温度が60℃-64℃になるように設定した。結果、PCR条件は、約90%が同一条件で可能であった。 それぞれの遺伝子エクソンについて、HRM法での条件設定、最適となる検出感度、閾値の設定を行った。予めダイレクトシーケンスにより配列が判明し、SNPが認められる12人のコントロール検体で条件設定を行い、SNP検出が困難、または同一配列に対して融解曲線のばらつきの大きなprimer pairについては、複数のprimerを再設定し、最適となる組み合わせ、条件を設定した。3)HRMによる変異スクリーニング解析: 上記遺伝子およびFGD1, CD96遺伝子について、患児検体でのスクリーニングを行った。スクリーニング陽性となった領域は、ダイレクトシークエンス解析で変異の有無を確認した。検出された変異の再検出率は100%であった。4)変異スクリーニングプレートの作製: Aarskog-Scott症候群、Opitz三角頭蓋症候群、自閉症の各原因または関連遺伝子のエクソン群ごとに96wellプレート1~2枚で定量PCRからHRM解析が行えるスクリーニングプレートを作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)遺伝性疾患データベースに関しては、当初の計画通り、最新のデータに更新しており、また、各疾患について原因遺伝子の判明しているものについては、変異報告を含めリストアップ済である。2)定量PCR―HRM解析条件の設定および変異スクリーニングの実践については、予定された原因遺伝子での条件設定を終了し、患児検体におけるスクリーニングも実施した。また、解析用プレートを作製し、現在、これらの検出感度を算定中であるが概ね予定通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
H24年度は、データを更新しつつ、効果的な検出系の構築を目指す。1)継続して最新情報を取り入れた遺伝性疾患データベースを更新し、また原因遺伝子についても同様に追加していく。これらは、web上でも公開する。2)対象疾患を拡大し、それぞれのprimerを作製、条件を検討し、疾患あるいは疾患群ごとの遺伝子primerセットおよび定量PCR-HRM解析系を完成させる。(96wellプレートで一括して行えるように、セッティングする。) また、昨年度において、解析条件設定後、実際の解析で結果が安定化しないエクソンについて、primer再設定、条件再設定を行う。3)変異の検出を高感度かつ確実に行えるように、引き続きDNA濃度、精製度、反応溶媒(蛍光試薬を含む)の影響、プレートの種類等を検討し、よりコストが低くかつ安定した結果が得られる条件について、改良を行う。4)多検体同時スクリーニング解析の条件設定: 自閉症関連遺伝子について、既に変異の分かっている検体を用い、変異DNAと正常DNAの混合比を変え、どの程度まで検出可能か検証し、同一ウェル内での複数検体スクリーニングを行えるようにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H24年度は、前年度の未使用分も含めて、主にprimer作製、定量PCR用試薬、シーケンス解析等の試薬・プラスチック器具に使用する。また、前年度および今年度に得られたまたは得られる成果を発表するため旅費に使用する。シーケンス解析については、大量のシーケンス解析を予定しているので、外注によるシーケンスも行う。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Missense mutations in the DNA-binding/dimerization domain of NFIX cause Sotos-like features2012
Author(s)
Yoneda Y, Saitsu H, Touyama M, Makita Y, Miyamoto A, Hamada K, Kurotaki N, Tomita H, Nishiyama K, Tsurusaki Y, Doi H, Miyake N, Ogata K, Naritomi K, Matsumoto N.
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Journal Title
J Hum Genet
Volume: 57
Pages: 207-211
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Spectrum of MLL2 (ALR) mutations in 110 cases of Kabuki syndrome2011
Author(s)
Hannibal MC, Buckingham KJ, Ng SB, Ming JE, Beck AE, McMillin MJ, Gildersleeve HI, Bigham AW, Tabor HK, Mefford HC, Cook J, Yoshiura K-i, Matsumoto T, Matsumoto N, Miyake N, Tonoki H, Naritomi K, Kaname T, Nagai T, Ohashi H, Kurosawa K, Hou J-W, Ohta T, Liang D, Sudo A, Morris CA, Banka S, Black GC, Clayton-Smith J, Nickerson DA, Zackai EH, Shaikh TH, Donnai D, Niikawa N, Shendure J, Bamshad MJ.
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Journal Title
Am J Med Genet
Volume: 155A
Pages: 1511-1516
DOI
Peer Reviewed
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