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2012 Fiscal Year Research-status Report

中枢神経疾患動物モデルにおけるミクログリアのトランスクリプトーム解析

Research Project

Project/Area Number 23591522
Research InstitutionTokyo Metropolitan Institute of Medical Science

Principal Investigator

佐久間 啓  公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳発達・神経再生研究分野, 主席研究員 (50425683)

Keywordsミクログリア / トランスクリプトーム解析
Research Abstract

2011年度の研究で,我々はinterleukin 34(IL-34)が中枢神経系におけるミクログリアの分化に重要であることを示した.ミクログリアの増殖にはマクロファージの成長因子であるM-CSFが重要であるが,M-CSFと受容体を共有する新規サイトカインIL-34もミクログリアを増殖させることが知られている.我々はアストロサイトとの共培養により骨髄細胞からミクログリアを誘導する培養系を用いて,IL-34がミクログリアの増殖だけでなくその分化にも重要であることを証明した.IL-34で誘導した細胞はよりミクログリアに近い形態を獲得した.IL-34は神経細胞とアストロサイトから産生されていた.
2012年度はIL-34の機能について更なる検討を行った.アストロサイトとの共培養により骨髄細胞からミクログリアを誘導する培養系において,抗IL-34抗体の投与による中和効果を検討した.その結果抗IL-34抗体投与群ではIgG投与群と比較してりミクログリア様細胞への分化が有意に阻害された.IL-34の存在下で誘導したミクログリア様細胞とM-CSF存在下で誘導した細胞について,細胞表面マーカーの発現や貪食能を比較した.MHC class I分子,co-stimulatory molecule, F4/80, CD68, CD206の発現は両者の間で明らかな差を認めず,IL-34投与によりM1/M2シフトに相当するミクログリア形質の変化は認められなかった.またzymosanでコートされたマイクロビーズの貪食能についても差を認めなかった.またヒト末梢血から分離した単球をヒトアストロサイトと共培養した場合にもミクログリア様細胞が誘導され,この変化はIL-34の添加により促進された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ミクログリアの発達・分化におけるIL-34の役割について,抗体を用いた中和実験や分化誘導した細胞の機能解析を通じて裏付けを行うことができた.またヒトにおいても同様の現象を確認することができた.これらの成果は現在論文として投稿中である.

Strategy for Future Research Activity

トランスクリプトーム解析の結果,ミクログリアの分化や機能発現に重要と考えられる分子は他にもいくつか同定されている.今後はIL-34以外の分子について同様の方法で解析を進める.またsiRNAやconditional knockout等の手法を用いて分子の機能をさらに詳細に解明する.
また近年注目されているmicroRNAについても,ミクログリアに特異的に発現するmicroRNAはあまりしられていないため,microRNA inhibitorを用いたスクリーニングを行う.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

物品費:1,800,000円,旅費:500,000円,その他:333,472円

URL: 

Published: 2014-07-24  

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