2011 Fiscal Year Research-status Report
遺伝、環境要因の相互作用がアレルギー発症に及ぼす影響
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23591534
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
松井 永子 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (90334929)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | アレルギー / 環境因子 / 遺伝子 |
Research Abstract |
研究の目的は、出生前、出生後の生活環境の詳細な調査を行い、アレルギー疾患発症との関連性について 明らかにすることである。本年度は、出生時に両親の同意を得て採取された臍帯血を利用して、免疫学的なデータ、遺伝子多型の解析を行った。また、妊娠中の母体の生活環境および生後6ヶ月、1歳、2歳の生活環境調査を行うとともにアレルギー疾患発症の有無を確認した。遺伝子多型はこれまでアレルギー疾患発症と関連があると報告された多型に加え、自然免疫系のシグナル伝達に関わる遺伝子多型も加え、遺伝子多型にどのような環境因子が加えられると発症につながるかについての詳細なデータ解析を行っている。具体的には以下の3点について行った。(1)出生前の生活環境調査:出産前1ヶ月の段階で両親に研究計画を説明し、文書による同意を得、同意が得られた場合、出生前の母体の環境をアンケート(問診票)により調査した。アンケートに含まれる項目は、現在の母体の食事内容、ペット飼育状況、喫煙歴、両親のアレルギー歴(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎など)である。(2)出生時の臍帯血採取:出生時に臍帯血を10ml採取し、その血液成分、細胞成分を評価する。検討項目は、IgE、好酸球数、リンパ球表面マーカーや、細胞内サイトカインをフローサイトメーターにて測定した。さらに、臍帯血単核球分画を分離し、刺激を加えた後、培養して培養液中に産生される各種サイトカインを測定する。測定するサイトカインは、IL-12,IL-18,PHA刺激による培養液中のIFN-γ、IL-4, LPS刺激によるIL-12等を測定した。(3)臍帯血から抽出したDNAによる遺伝子多型解析:遺伝子検索の同意も得られている場合には、臍帯血からDNAを抽出し、遺伝子解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は以下の4点である。(1)出生前、出生後の生活環境の詳細な調査を行い、アレルギー疾患発症との関連性について 明らかにする。(2)臍帯血のバイオマーカーから、アレルギー疾患発症と関連する因子を抽出する。(3)自然免疫系のシグナル伝達系に存在する遺伝子多型を含めて、遺伝子多型を解析し、アレルギー疾患発症との関連性を明らかにする。(4)上記で抽出した因子の相互関係について統計学的に検討し、どの因子にどの因子が加わると発症、増悪を引き起こすかについて明らかにする。これまでに、問診票に加え、臍帯血採取など順調に計画が進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
生後6カ月の生活環境調査とアレルギー疾患発症の確認臍帯血採取を行った対象者が、生後6カ月になった際に生活環境に関わるアンケート用紙を配布し、保護者に記入していただく。アンケート調査の内容は、本人の食生活、主に過ごした部屋の環境、感染歴、ペットへの曝露などである。保護者の同意が得られた場合は、採血(5ml)を行い、臍帯血と同様にその血液成分、細胞成分を評価する。検討項目は、IgE、好酸球数、リンパ球表面マーカーや、細胞内サイトカインをフローサイトメーターにて測定する。さらに、末梢血単核球分画を分離し、刺激を加えた後、培養して培養液中に産生される各種サイトカインを測定する。測定するサイトカインは、IL-12,IL-18,PHA刺激による培養液中のIFN-γ、IL-4, LPS刺激によるIL-12等を予定している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
基本的には消耗品費、薬品費が主体である。これらの研究費は、本研究を遂行するのに必要であり且つ妥当である。
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Research Products
(1 results)