2013 Fiscal Year Annual Research Report
交差反応性の診断における受身感作好塩基球活性化吸収試験の有用性の検討
Project/Area Number |
23591557
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
近藤 康人 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (30301641)
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Keywords | 国際情報交換 |
Research Abstract |
花粉抗原と果物や野菜に対するアレルゲンの交差反応を証明する方法としてIgE競合試験がよく用いられている。しかし、IgE競合性が証明されても臨床症状とのギャップが生じることがあり、その原因としてアレルギー症状を誘発しない糖鎖(cross-reactive carbohydrate determinant :CCD)に対する結合が指摘されている。しかし糖鎖の中には症状を誘発しうるというものもあり交差反応性における役割はわかっていない。 そこで今回、好塩基球細胞(=マスト細胞)を活性化するIgE抗体の交差性を診断する方法として、独自のアイデアによりIgE 競合試験と好塩基球活性化試験まで連続して行う新しいシステムを開発しin vitroアレルギー診断の向上を測るとともに糖鎖の意義についても検討した。 方法は、スギ花粉症がありトマト特異的IgEが陽性の者19名を選びOASの病歴および抗CCD抗体の測定を行った。両抗原間の交差抗原性は従来の方法(ELISA inhibitionとimmunoblot inhibition)で検討し、交差反応性はinhibition法と受身感作好塩基球活性化を組み合わせた受身感作好塩基球活性化吸収試験で検証した。結果は従来の方法ではCCDの値に関係なく交差抗原性がみられたが、新しい検査法ではトマトIgE抗体価がCCD抗体価より明らかに高い症例では好塩基球活性化とトマトOASがみられ、両者が同等の場合は好塩基球活性化およびOASがみられないことが判明した。
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Research Products
(1 results)