2012 Fiscal Year Research-status Report
SNPアレイとメチル化アレイを用いたT細胞型急性リンパ性白血病の統合的遺伝子解析
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23591560
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Research Institution | Gunma Institute of Public Health and Environmental Sciences |
Principal Investigator |
朴 明子 群馬県衛生環境研究所, その他部局等, 研究員 (50450375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 泰秀 群馬県衛生環境研究所, その他部局等, 研究員 (30238133)
外松 学 群馬県衛生環境研究所, その他部局等, 研究員 (70251113)
大木 健太郎 群馬県衛生環境研究所, その他部局等, 研究員 (50400966)
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Keywords | 遺伝子 / ゲノム / 癌 / マイクロアレイ |
Research Abstract |
小児T細胞型急性リンパ性白血病(T-ALL)のJACLS 55例の検体をSNPアレイ解析を行ない、昨年度までにホモ欠失やuniparental disomy(UPD)から11p13のWT1、4qのLEF1、およびNOTCH1経路に関連する遺伝子を含む複数の新規遺伝子の変異解析と臨床的解析を行い、治療成績の向上とT-ALLの病態解明を行ってきた。 今年度はタイプIサイトカイン受容体ファミリーでInterleukin 7(IL7)の受容体でガンマーと複合体を形成するIL7Rの遺伝子解析を行った。IL7Rは5p13に座位し機能を喪失すると免疫不全症候群を引き起こす。JACLSのT-ALL 55例中4例(7.2%)にIL7Rの異常がみられ、T-非ホジキンリンパ腫(NHL) 14例では変異はみられなかった。みられた4変異のうち3変異はエクソン6の膜貫通部位にあり、挿入と欠失によるフレームシフトがみられ、1変異はエクソン6のV235Gのミスセンス変異であった。JACLS ALL-97では4例いずれも再発がなく、予後良好かと思われた。この変異は表面マーカー、性、末梢白血球数、中枢神経浸潤、前縦隔腫瘍の有無との相関はみられなかった。4例中3例に、同時にNOTCH1遺伝子の異常を認め、下流のAKT/PI3経路の遺伝子の異常の検索が必要と思われた。今後、症例を増やしてTCCSGのT-ALL 60例でも変異を検索し、臨床像との関係を検討しているところである。さらにBCL11B等いくつかの新規遺伝子のホモ欠失とUPDの検索も計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はInterleukin 7(IL7)の受容体でガンマーと複合体を形成するIL7Rの遺伝子解析を行った。JACLSのT-ALL 55例中4例(7.2%)にIL7Rの異常がみられ、T-非ホジキンリンパ腫(NHL) 14例では変異はみられなかった。みられた4変異のうち3変異はエクソン6の膜貫通部位にあり、挿入と欠失によるフレームシフトがみられ、1変異はエクソン6のV235Gのミスセンス変異であった。JACLS ALL-97では4例いずれも再発がなく、予後良好かと思われた。この変異は表面マーカー解析、性、末梢白血球数、中枢神経浸潤、前縦隔腫瘍の有無との相関はみられなかった。4例中3例に、同時にNOTCH1遺伝子の異常を認め、下流のAKT/PI3経路の遺伝子の異常の検索が必要と思われた。研究はおおむね順調であり、今後BCL11B等いくつかの新規遺伝子の検索も計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は他でみい出されたIL7R遺伝子につき、JACLSのT-ALL登録 55例で研究を行った。今後はTCCSGのT-ALL 60例を加えT-ALLの多数例の臨床像との関係を詳細に検討する予定である。さらにSNPアレイを用いてT-ALLとT-NHLの発症と進展に関与する新規遺伝子の抽出を行い、新たにBCL11B遺伝子等の新規遺伝子をみいだしたので、今後、BCL11B遺伝子の変異と臨床像との関係を明らかにする。 さらに、初診時、寛解時、再発時の検体を用いて10例のエクソーム解析を行い、T-ALLの発症と進展に関与する遺伝子を明らかにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
①IL-7Rの変異と詳細な臨床像との関係を明らかにする。 ②BCL11B遺伝子の変異の解析と臨床像の相関を明らかにする。 ③初診時、寛解時、再発時の検体を用いて10例のエクソーム解析を行い、T-ALLの発症と進展に関与する遺伝子を明らかにし、クローン進化(clonal evolution)の研究を行う。 これらを研究予定なので、PCR、シーケンスの試薬を中心に昨年度の先送りした研究費を合わせて今年度の研究費を使用する予定である。エクソーム解析のキットも購入する予定である。
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Research Products
(55 results)
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[Journal Article] Naturally occurring oncogenic GATA1 mutants with internal deletions in transient abnormal myelopoiesis in Down syndrome2013
Author(s)
Toki T, Kanezaki R, Kobayashi E, Kaneko H, Suzuki M, Wang R, Terui K, Kanegane H, Maeda M, Endo M, Mizuochi T, Adachi S, Hayashi Y, Yamamoto M, Shimizu R, Ito E.
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Journal Title
Blood
Volume: 121
Pages: 3181-3184
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Cytomegalovirus retinitis during maintenance therapy for T-cell acute lymphoblastic leukemia2013
Author(s)
Wakai K, Sano H, Shimada A, Shiozawa Y, Park MJ, Sotomatsu M, Yanagisawa R, Koike K, Kozawa K, Ryo A, Tsukagoshi H, Kimura H, Hayashi Y.
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Journal Title
J Pediatr Hematol Oncol
Volume: 35
Pages: 162-163
DOI
Peer Reviewed
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