2012 Fiscal Year Research-status Report
cGMP恒常産生ナトリウム利尿ペプチド受容体を用いた肺高血圧治療薬開発
Project/Area Number |
23591567
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小垣 滋豊 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00311754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市森 裕章 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60467553)
石田 秀和 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (50467552)
高橋 邦彦 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (10610230)
那波 伸俊 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (30617543)
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Keywords | PAH |
Research Abstract |
骨系統疾患の患者から発見したナトリウム利尿ペプチド受容体typeBの野生型(Wt)、機能獲得型変異体(Mut)とGFPコントロールを細胞内に導入するため、アデノウイルスベクターを作成し、機能解析を行った。 その結果、Mut-NPR-Bを導入した肺動脈平滑筋細胞においては、細胞内cGMPの著明な増加を認め(GFP, 0.097±0.050 pmol/L; WT, 0.084±0.039 pmol/L; Mut, 18.09±1.39 pmol/L)、遺伝子導入48時間後の細胞数は有意に減少し、細胞周期解析にて増殖能の低下を認めた(G1期の割合(%): GFP, 79±1; WT, 78±1; Mut, 82±1, S期の割合:GFP, 18±1; WT, 19±1; Mut, 15±1)。一方、肺動脈内皮細胞においては細胞内cGMPの増加は認めたが、増殖能や細胞死に影響は認めなかった。 次にPHラットモデルを用いて、PAHに対する治療効果を確認するため、Sugenモデルラットを作成を行った。SU5416皮下注射後3週間低酸素チャンバーで飼育し、その後通常酸素濃度下で14週まで飼育を行った。Sugen皮下注射後3週間、5週間、8週間、14週間の時点で、組織学的、血行動態的に評価を行い、PAHが発症することを確認した。 現在SugenPAHモデルに対して、無治療の状態における組織学的、血行動態的なデータを蓄積中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Sugen model ratの作成が当初なかなか確立困難であり、様々な条件検討を必要とし、またSugen model ratは作成に最大14週間かかるため、モデルの確立に多くの時間を要したが、最終的にはモデルの確立に成功し、組織学的、血行動態的にPHを発症することを確認することができた。現在はSugen model ratに対して遺伝子導入し、治療効果を確認中である。
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Strategy for Future Research Activity |
Sugen model ratが、組織学的、血行動態的にPHを発症することを確認できたので、今後は無治療の状態での組織学的、血行動態的なデータを蓄積する予定である。 その上で、今回のナトリウム利尿ペプチド受容体typeBの野生型(Wt)、機能獲得型変異体(Mut)を経気道的に気管内噴霧で遺伝子導入し、組織学的、血行動態的な改善を検討していく予定である。現在はSugen皮下注射後3週間後に遺伝子導入し、5週間の時点で評価する予定であるが、PHの重症度と治療効果の程度によっては、別のタイミングで評価を行うことも検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(2 results)