2013 Fiscal Year Annual Research Report
cGMP恒常産生ナトリウム利尿ペプチド受容体を用いた肺高血圧治療薬開発
Project/Area Number |
23591567
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小垣 滋豊 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00311754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市森 裕章 大阪大学, 医学部附属病院, その他 (60467553)
石田 秀和 大阪大学, 医学部附属病院, その他 (50467552)
高橋 邦彦 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (10610230)
那波 伸敏 大阪大学, 医学部附属病院, その他 (30617543)
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Keywords | 肺高血圧症 / CNP / ナトリウム利尿ペプチド受容体 / cGMP |
Research Abstract |
平成23-24年にin vitroのシステム(肺動脈平滑筋細胞、肺動脈内皮細胞)を用いて、cGMP恒常産生ナトリウム利尿ペプチド受容体変異体(Mut)の機能解析を行った。 Mutを導入した肺動脈平滑筋細胞においては、細胞内cGMPの著増を認め(GFP control(GFP), 0.097±0.050 pmol/L; Wid type(wt), 0.084±0.039 pmol/L; Mutant(mut), 18.09±1.39pmol/L)、遺伝子導入48時間後の細胞数は有意に減少し、細胞周期解析にて増殖能の低下を認めた。また細胞死についてannexin-V陽性細胞について検討したところ、Mutを導入した肺動脈平滑筋細胞において、ベースラインではApoptosisの増加はなかったが、camptothecinを添加すると、Apoptosisの増加を認め、Apoptosisに対する感受性増加を認めた(Annexin-V陽性細胞の割合: GFP, 6.4±1.0%; WT, 8.1±2.4%; Mut, 10.4±1.7%)。 一方、肺動脈内皮細胞においては細胞内cGMPの増加は認めたが、増殖能や細胞死に影響は認めなかった。 次に平成25年度にin vivoのシステム(肺高血圧モデルラット)を用いて、肺高血圧に対する治療効果の可能性について検討した。 動物実験モデルはSugenPAHモデルラットを作成した。SU5416と低酸素環境で作成したsugenPAHモデルラットは肺高血圧症を発症し、右室肥大を認め、組織において肺動脈中膜肥厚と内膜病変を認めた。Mutを経気道的にラットの肺内に投与し、治療効果を確認したところ、肺動脈の中膜肥厚が改善し、肺高血圧における血管リモデリングが改善する可能性が示唆された。(GFP, 52±13%; WT, 50±4%; Mut, 44±2%, n=4).
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] Therapeutic application of type B natriuretic peptide receptor with a novel gain-of-function mutation in the treatment of pulmonary arterial hypertension2013
Author(s)
Nawa N, Ishida H, Baden H, Takahashi K, Kogaki S, Yabushita-Okada Y, Ichimori H, Ishii R, Mihara S, Higeno R, Miura K, Ozono K
Organizer
American Heart Association, Scientiic Sessions 2013
Place of Presentation
Dallas, Texas(アメリカ合衆国)
Year and Date
20131116-20131120
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[Presentation] C-type natriuretic peptide(CNP)受容体(NPR-B)の機能獲得型変異体を用いた、肺高血圧症に対する新たな治療アプローチ(第3報)2013
Author(s)
那波伸敏,石田秀和,馬殿洋樹,高橋邦彦,小垣滋豊,市森裕章,石井良,髭野亮太,藪下陽子,三浦弘司,大薗恵一
Organizer
第49回日本小児循環器学会総会
Place of Presentation
東京
Year and Date
20130711-13