2012 Fiscal Year Research-status Report
川崎病発症児におけるHLAクラスII多型(DP,DQ,DR)の亜群存在の解明
Project/Area Number |
23591581
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
末永 智浩 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70433365)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 啓之 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80196865)
武内 崇 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10246522)
吉川 徳茂 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10158412)
|
Keywords | 小児免疫 / 川崎病 |
Research Abstract |
申請者らは、川崎病の臨床症状がA群溶連菌のそれと類似することに注目し、これまでに川崎病急性期患児の末梢血T細胞レセプターレパートリー分析や、川崎病急性期患児血清におけるスーパー抗原の抗体価の測定などを行った結果から、川崎病発症の感染性因子としてA群溶連菌が産生するスーパー抗原であるSPE-Cが関与する可能性を報告した(Pediatr Res 53:401-410)。これは抗原抗体反応の抗体側からのアプローチに過ぎないが、続いて申請者らは抗原側からのアプローチとして、川崎病急性期患児の便中全DNAにおけるスーパー抗原遺伝子の有無を検索し、SPE-Cを含めた複数のスーパー抗原遺伝子の存在を確認、川崎病発症の感染性因子として複数のスーパー抗原が関与する可能性を報告した(J Pediatr 155:266-270,2009) これらの新しい知見に基づき、本研究では川崎病患児の便から検出されるスーパー抗原遺伝子とその児のHLA classII多型(DP,DQ,DR)を検索し、スーパー抗原毎に感受性の高いHLA classII多型の群の存在を明らかにし、川崎病発症に複数のスーパー抗原と対応する宿主因子としてHLA classII多型の存在の解明を目的とする。 前年度の川崎病発生がやや少なかったため、当該年度は引き続き検体とデータの収集ならびに検体からのDNA採取を行った。また一部の検体でHLA classII多型の解析を開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に引き続き川崎病の発生が少なめで、もう少し検体数を集めたいと考えている。HLA分析キットの習熟も不十分であった。
|
Strategy for Future Research Activity |
川崎病患児およびコントロール児からの検体採集をもう少し追加する。得られたDNAからのPCR法でのスーパー抗原遺伝子の検索や購入済のHLA分析キットを用いての分析も進めていく。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
引き続きHLA分析キットを購入、その他実験に必要な各種試薬も購入する。
|
Research Products
(1 results)