2013 Fiscal Year Annual Research Report
川崎病発症児におけるHLAクラスII多型(DP,DQ,DR)の亜群存在の解明
Project/Area Number |
23591581
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
末永 智浩 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70433365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 啓之 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80196865)
武内 崇 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10246522)
吉川 徳茂 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10158412)
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Keywords | 川崎病 / スーパー抗原 / HLAクラスII多型 |
Research Abstract |
申請者らは、川崎病(KD)急性期患児の末梢血T細胞レセプター分析や便中DNAのスーパー抗原(SAg)遺伝子の検索から、川崎病発症の感染性因子として複数のSAgが関与する可能性を報告してきた(Pediatr Res 53:403-410, 2003;J Pediatr 155:266-270, 2009)。これらの新しい知見に基づき、本研究ではKD患児の便から検出されるSAg遺伝子とその児のHLA classII多型(DP,DQ,DR)を検索し、SAg毎に感受性の高いHLA classII多型の群の存在を明らかにし、KD発症に複数のSAgと対応する宿主因子としてHLA classII多型の存在の解明を目的とした。具体的には川崎病急性期患児と対照児より採取した便からDNAを抽出し、PCR法を用いて口腔・腸管内のスーパー抗原(SAg)遺伝子の存在の有無・種類を明らかにする。また、血液からゲノムDNAを抽出して、それぞれの検出されたSAgごとに患児と対照児のHLA classII多型を比較検討し、川崎病発症におけるSAgとHLA classII多型の関連を明らかにすることを試みた。 当初購入を予定していたHLAシークエンス解析システムは価格などの問題もあり、購入を断念。他社のタイピングキットを購入することとしたが選定に時間がかかり、当面は検体採取のみに専念した。またタイピングキットの習熟にやや手間取り、現在も解析を継続中である。当院でのこの3年間の川崎病の入院患者数も関係し検体数が十分とはいえない状況で、現時点は研究途上である。もう少し検体数を集めて、本研究を継続していきたい。
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Research Products
(2 results)