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2013 Fiscal Year Annual Research Report

胎児組織に着目した成人疾患発症の分子基盤の解明

Research Project

Project/Area Number 23591603
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

RAKWAL RANDEEP  筑波大学, 教育イニシアティブ機構, 教授 (70590850)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小川 哲郎  昭和大学, 医学部, 講師 (60384210)
塩田 清二  昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
KeywordsDOHaD / マイクロアレイ / プロテオーム / 脳 / 胎児 / 低栄養
Research Abstract

[遺伝子解析:AANAT遺伝子] 妊娠期低栄養暴露の胎児脳で変化する遺伝子リストからパスウェイ解析を進めた結果、メラトニン合成が促進されるとの予測が出た。低栄養によりメラトニン合成の律速遺伝子のAANAT遺伝子発現が強く誘導されることは、再現実験からも明らかになっていたため、メラトニン定量をLC/MSMS解析で行った。結果は予測とは反し低栄養胎児脳ではメラトニン量が低下していた。AANAT遺伝子の転写から翻訳過程で何等かの影響が生じている可能性が示唆された。
[遺伝子解析:MTOR遺伝子] 同時に低栄養で促進されるMTOR遺伝子の解析も進めた。MTOR遺伝子は様々な疾患に関与する重要な遺伝子であるが、マイクロアレイの結果での発現促進はイントロン部分のプローブであったため、より詳細なエクソンPCRを行った。低栄養で発現促進されるのはMTOR遺伝子エキソン5とエキソン6の間のイントロンまでで、エキソン6以降からC末端側のエキソン50から53においては低栄養により発現量が若干低下していることが確認できた。これらのことから低栄養により胎児脳において選択的スプライシングが生じ完全なMTOR遺伝子のmRNAは減少し、不完全な短いmRNAが増加する可能性が示唆された。
[プロテオーム解析] 2D-DIGE解析より検出された15個のタンパク質同定を行った。2個(Gnb1,Gap43)が増加、13個は減少したタンパク質で、この減少した13個のうち5個はRNA結合タンパク質であった。RNA結合タンパク質はmRNAの安定性やスプライシングの正確性を高める働きがあるといわれている。今回の結果から低栄養胎児脳ではRNA結合タンパク質が減少することでmRNAの安定性やスプライシングの正確性が低下し、その結果メラトニン量の低下や、不完全MTOR遺伝子発現の促進が引き起こされたのではないかと考えられた。

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Published: 2015-05-28  

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