2014 Fiscal Year Annual Research Report
母胎間シグナル伝達による胎児赤血球脱核機構の解析~胎盤の造血ニッチとしての役割~
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23591606
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Principal Investigator |
島村 英理子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (00267741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 崇之 金沢医科大学, 医学部, 講師 (00374942)
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Keywords | 造血幹細胞 / 赤芽球 / 脱核 / 赤血球造血 / 副腎皮質刺激ホルモン / メラノコルチン受容体 / 母体間シグナル伝達 / 胎盤 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的と概要】本研究の目的は、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)およびACTH受容体であるメラノコルチンレ受容体(MC1R-5R)の赤血球造血における役割を明らかにすることである。ヒト臍帯血由来CD34陽性造血前駆細胞(HSC)から成熟赤血球を誘導する培養系を用いて、赤芽球分化段階におけるMCRsの発現解析、MCRs特異的中和抗体および阻害剤による機能阻害実験、MCRs下流のシグナル伝達の解析等を行った。その結果、HSCにおいて、ACTHはMC1R, MC2R, MC5Rの3種類の受容体を介して機能していることが明らかとなった。さらに、MC1R, MC2R, MC5Rを介したシグナルは、ERK, JAK/STAT, AKTの各径路を活性化するとともに、エリスロポイエチン下流のシグナルに影響を与えることが示唆された。 【最終年度(平成25年度および補助事業期間延長によるH26年度)の研究成果】培養HSCに対するMCRsのノックダウン実験、ならびにマウス胎盤Pomc(プロオピオメラノコルチン、ACTH前駆体)およびマウス胎児赤芽球MCRsのin vivoノックダウンシステム構築を試みた。レンチウイルスベクターによるノックダウンコンストラクトを複数種類検討したものの、発現抑制を示すコンストラクトが得られず、実験系の確立には至らなかった。MC5Rのin vivo機能解析に関しては、Mc5rノックアウトマウスを導入した。ホモ個体の生存率が著しく低かったものの(約160受精卵から3頭のみ出生・生存)、ヘテロ個体作出等により、順調に繁殖用コロニーが確立できつつある。H25年度までの研究成果をまとめ、論文を国際誌に投稿した。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] ラット新生児の定量的人工哺育システムの開発2014
Author(s)
内芝舞実, 島村英理子, 坂田ひろみ, 島田ひろき, 東伸明, 有川智博, 東海林博樹, 福井義浩, 八田稔久
Organizer
第54回日本先天異常学会学術集会
Place of Presentation
麻布大学(神奈川・相模原市)
Year and Date
2014-07-26 – 2014-07-27
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