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2011 Fiscal Year Research-status Report

蛍光HIVの表皮侵入機構の可視化と新規HIV侵入阻害薬の開発

Research Project

Project/Area Number 23591641
Research InstitutionUniversity of Yamanashi

Principal Investigator

川村 龍吉  山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (70262657)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
KeywordsHIV / Langerhans cell / 可視化 / HIV侵入阻害薬 / EFdA
Research Abstract

(目的)Human immunodeficiency virus (HIV)は人体にとって重要な病原体であり、主に皮膚・粘膜の表皮より侵入する。本年度は、拡大するAIDS感染に対する緊急のHIV感染拡大予防法の開発を考慮し、新規侵入阻害法の開発 -新規AIDS治療剤;EFdAのマイクロビサイド(感染防御外用剤)への応用- を主な目的として検討した。(方法)健常ボランティアから皮膚(表皮)を表皮水疱蓋として採取する。あらかじめ24穴プレート上に置いてあるEFdA、TenofovirおよびMVC各薬剤ドロップの上に、角質側を下にした表皮シートをのせる。30分後に各々の表皮にHIV(HIVBaL; R5 HIV)ドロップを曝露する。HIV曝露3日後に表皮シートから遊走した細胞(skin emigrants; 90%以上がランゲルハンス細胞:LC)を回収し、skin emigrants をPE標識抗langerin抗体およびAPC標識抗CD11c抗体(LCマーカー)で染色後、FITC標識抗HIVp24抗体でintracellular stainingし、フローサイトメトリーにてLCのHIV感染率を解析する。(結果)EFdA、TenofovirおよびMVCの各薬剤の前処置は、表皮内LCのHIV感染を有意に抑制した。驚くべきことに、EFdAによるLCのHIV感染抑制効果はいずれの濃度においても最も強く、ほぼ100%の抑制効果が得られた。(考察)性行為HIV感染において性器粘膜内LCがHIV侵入の重要なターゲットであることより、今回の結果はEFdAをマイクロビサイドとして使用することによって、性行為HIV 感染をより確実に予防できる可能性を示唆している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

昨年の国際AIDS学会において、性行為HIV感染を予防するマイクロビサイド;Tenofovirゲルが臨床研究において約40%の性行為感染を阻止することが報告された。今回の実験結果はEFdAをマイクロビサイドとして使用することによって、Tenofovirゲルよりもさらに有効かつ確実に性行為HIV 感染を予防できる可能性を示唆しており、AIDS流行阻止に大きく貢献すると考える。

Strategy for Future Research Activity

今後はex vivo表皮HIV感染モデルを用いたHIVの表皮内tight junction通過機構とLCのHIV取り込みおよびHIV感染LCの表皮外への遊走のvisual化について検討する予定である。ヒト皮膚のtape-stripping後、同部にsuction blisterを作製し、次に水疱蓋より表皮シートを作成し、24穴プレート上に置いた新規蛍光HIV(mCherry-HIV)ドロップの上に、角質側を下にした表皮シートをのせる。HIV曝露後表皮シートをPBSにて洗浄(3回)し、液体窒素で凍結保存する。蛍光HIV曝露後表皮シートをクリオスタットにて薄削後、tight junctionを抗ZO-1抗体, LCをMHC IIで染色する。垂直方向の切片を切り出し、コンフォーカル顕微鏡を用いて経時的に表皮検体の観察・撮影を行い、LCの蛍光HIVの取り込みおよびHIV感染のLCの表皮外への遊走を検討する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本研究に必要な物品費はすべて消耗品類(HIV、モノクローナル抗体、細胞培養液、培養器具、ELISA Kit、その他試薬)等の購入に使用する予定である。本年度は、新規侵入阻害法の開発(新規AIDS治療剤;EFdAのマイクロビサイドへの応用) を前倒しして検討したため、余剰金が生じた。繰越金は上記のごとく、「HIVの表皮内tight junction通過機構とLCのHIV取り込みおよびHIV感染LCの表皮外への遊走のvisual化」を検討するための消耗品として使用する予定である。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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