2011 Fiscal Year Research-status Report
自己炎症性疾患TRAPSモデルマウス作製と新規治療法の開発
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23591662
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
中村 元信 産業医科大学, 医学部, 准教授 (30303837)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | TRAPS / TNF / 自己炎症性疾患 / TNFR |
Research Abstract |
TRAPS(TNF receptor associated periodic syndrome) は周期的な発熱、関節痛、皮疹を特徴とする遺伝性自己炎症性疾患であり、近年、その原因遺伝子がTNF受容体(TNFRSF1A)遺伝子であることが判明した。しかしながら、その遺伝子変異が病態にどう寄与するかについては不明な点が多い。そこで、変異TNF受容体遺伝子を高発現するトランスジェニックマウスを作製し、TRAPSモデルマウスになるかどうか検討するために、マウス受精卵にインジェクションするDNA作成、精製した。まずC57BL6/Jマウス脾臓からmRNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDNAを産生する。このcDNAを基質としてPolymerase Chain Reaction (PCR)法でTNF受容体(Tnfrsf1a)遺伝子cDNAを増幅させた。この増幅させたcDNA断片をプラスミドベクターにつないだ。続いて変異導入キットを用いて、ヒトの重症TRAPS患者での変異p.T50Kと相同なp.T79KマウスTnfrsf1acDNA変異を導入した。さらに、DNAシークエンス法により変異が的確に導入されたことを確認した後、p.T79K変異マウスTnfrsf1acDNAをpcDNA3.1CMVプロモーター下流に挿入したプラスミドDNAを精製した。このプラスミドを制限酵素BlnIとPvuIで切断し、断片を精製し、アガロースゲル電気泳動法により、長さを確認した後、吸光度計を用いて濃度を測定した。 上記DNA断片を平成24年度にマウス受精卵にインジェクションし、TRAPSモデルマウスを作製し、人のTRAPSの病態解明と新規治療法の開発を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成24年度にマウス受精卵にインジェクションするDNAの精製が完了し、TRAPSモデルマウスを作製する準備が整ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後平成23年度に精製したDNAをマウス受精卵にインジェクションし、TRAPSモデルマウスを作製し、人のTRAPSの病態解明と新規治療法の開発を目指す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度には平成23年度に精製したDNAをマウス受精卵にインジェクションし、TRAPSモデルマウスを作製し、組織学的、病理学的検討を行う。
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Research Products
(23 results)