2012 Fiscal Year Research-status Report
うつ病個別化治療アルゴリズムの構築および実臨床使用への発展
Project/Area Number |
23591684
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
加藤 正樹 関西医科大学, 医学部, 講師 (00351510)
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Keywords | うつ病 / 治療反応予測 / 無作為臨床比較試験 / ミルタザピン / 薬理遺伝 |
Research Abstract |
当該年度は、昨年度に引き続きサンプルリクルートを中心に行った。対象は現在の病相が未治療であるDSM‐IVの大うつ病性障害の診断基準を満たす(ハミルトンのうつ病評価尺度(以下HAM-D)>14点)18歳以上75歳未満の患者であり、に合計SSRI 50例, Mirtazapine 50例の100例がリクルートされた。うつ症状はHAM-Dで、副作用はUdvalg for Kliniske Undersogelser副作用評価スケール (以 下UKU)を使用し1,2,4,5,6,8,9,10,12週で評価した。4週時点でnon-response(HAM-D改善率50%以下)かつnon-remission群(HAM-D21項目合計8点以上)に対して無作為に補充療法追加群、単剤療法継続群に割り付けた。補充療法追加群においては、SSRIで治療されていた対象にはNaSSAを、NaSSAで治療されていた対象にはSSRI(paroxetine, sertralineは無作為割り付け)を追加した。さらに単剤継続群で8週時のnon-remission群に補充療法を行う。ここでも、SSRIで治療されていた対象にはNaSSAを、NaSSAで治療されていた対象にはSSRI(paroxetine, sertralineは無作為割り付け)を補充療法として追加した。また、治療開始時に血液をと血漿をとり4週時12週時には血漿をとり、血液からDNAを抽出し、血漿は神経保護因子解析用に保存した。治療開始時にはさらにEEG検査も施行した。 サンプルリクルート奨励のために、検討会を2回開催した。 関連学会に参加し、薬理遺伝関連結果の報告やシンポジウムを行い、当試験の活動を周知した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3年で対象を300例解析し、比較検討することが目的であり、1年目には100例以上を目的としていたが、サンプルリクルートはやや遅れており、100例となっている。今後も、地域のクリニックなどに積極的にうつ病患者を紹介してもらえるように広報活動もして いく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
サンプルのリクルートと連携活動、広報活動を継続し、サンプル例数が滞るようであれば、検討会を開いていく。150例で途中解析をし、今後の必要症例数を再検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
DNA抽出費。遺伝子解析外部委託費。学会出張費。研究打ち合わせ旅費。研究補助費。会議費。
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