2012 Fiscal Year Research-status Report
ファーマコプロテオミクスを用いた抗うつ薬のグリアにおける新規標的分子の同定
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23591686
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kure Medical Center |
Principal Investigator |
竹林 実 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, その他 (60304440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仲田 義啓 広島大学, その他の研究科, 教授 (40133152)
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Keywords | antidepressant / glia / astrocyte / monoamine-independent |
Research Abstract |
グリア細胞のひとつであるアストロサイトにおける抗うつ薬の神経栄養因子・成長因子群誘導作用を明らかにした。うつ病との関連が深い神経由来神経栄養因子(BDNF)、グリア細胞株由来神経栄養因子(GDNF)、繊維芽細胞成長因子(FGF)、血管内皮成長因子(VEGF)の4因子は、神経細胞ではなく、アストロサイトにおいて、抗うつ薬がいずれも発現を誘導した。その抗うつ薬の誘導作用は、モノアミンを介さない、モノアミン非依存性のメカニズムであることを明らかにした。さらに、標的分子として、マトリックスメタロプロテアーゼおよびG蛋白が候補として重要であることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アストロサイトのモデル細胞であるC6細胞だけでなく、初代培養アストロサイトにおいて、多種類のうつ病関連栄養因子・成長因子の発現作用を見出すことができた。さらに標的分子としてマトリックスメタロプロテアーゼおよびG蛋白が候補として重要であることを見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、アストロサイトにおける抗うつ薬のモノアミン非依存性メカニズムを検討する。マトリックスメタロプロテアーゼおよびG蛋白を標的分子の候補として、薬理学的検討および直接効果の有無を試験管内で明らかにしていく予定である
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
分子薬理学的手法に関する消耗品に使用する予定である。
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Research Products
(15 results)