2013 Fiscal Year Annual Research Report
バイオロジカルモーションと背景視野は脳内で統合されるのか?臨床応用への基礎的検討
Project/Area Number |
23591689
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮本 環 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (20271679)
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Keywords | biological motion / functional MRI / visual motion |
Research Abstract |
機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて、バイオロジカルモーションと背景の動きの運動視情報の統合について検討したところ下記の2つの知見が得られた。 ① バイオロジカルモーションの見かけの歩行方向と逆方向の背景の動きのコヒーレンスを0%、25%、100%と変化させて提示し、それらとバイオロジカルモーションとの組み合わせに対応して脳の活動が変化する部位として左の一次視覚野を同定した。この結果は一次視覚野が背景の動きの方向に関する視覚情報とバイオロジカルモーションの視覚情報を統合する脳内ネットワーク一部であり、トップダウン(フィードバック)の情報を受け取っていることを示唆すると考えている。この成果を国際学会:19th Annual Meeting of the Organization for Human Brain Mapping (2013.6.16.-20.Seattle, USA)で発表した。 ② バイオロジカルモーションの見かけの歩行速度の1/4倍速、等速、4倍速を背景の動きの速度として提示し、それらとバイオロジカルモーションとの組み合わせに対応して脳の活動が変化する部位として左の前部上側頭溝を同定した。この結果は前部上側頭溝が背景の動きの速度に関する視覚情報とバイオロジカルモーションの視覚情報を統合する脳内ネットワークの一部であること示唆すると考えている。この成果は国際学会:17th World Congress of Psychophysiology (2014.9.23-27.Hiroshima, Japan)で発表を予定しており、抄録を投稿中である。
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