2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23591710
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
福原 竜治 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (60346682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 光央 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (20581094)
豊田 泰孝 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60457372)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 間歇型一酸化炭素中毒 / ラット / 遅発性脳症 |
Research Abstract |
間歇型一酸化炭素中毒のモデルラットを作成するため、Wistar種6週齢の雄ラットを用いた。密封されたチャンバー内にラットを入れ、チャンバー内の一酸化炭素濃度を1000ppmの濃度で40分暴露させた後、3000ppmの濃度で20分暴露させた。暴露中チャンバー内の一酸化炭素の濃度、酸素濃度、二酸化炭素濃度及び温度の計測をリアルタイムで行った。途中ラットが意識を消失した場合はその途中で、救出し、ルームエアで意識が回復するまで待つこととした。ラットの一酸化炭素中毒の症状を、一酸化炭素中毒の症状の一つである認知機能障害で見ることとし、行動実験で解釈を行った。行動実験としては受動回避試験を行うこととした。具体的には、ギロチンドアーで明室と暗室で区切られた箱を用意し、ラットが暗い場所を好む習性を利用したものであり、まずラットを明室に置きギロチンドアーを開け、暗室に入り次第ドアーを閉める。20秒以内に暗室に入るようになるまで行う。そのあと、暗室に入りドアーを閉めた後1mAで5秒間暗室の床に電気を流す。その後再び明室に入れて、明室に待機している潜時を計測し、300秒間暗室に入らなくなるまで試行を行った。一酸化炭素をかける前日に上記施行を行い、翌日一酸化炭素ガス暴露前に300秒入らないことを確認し、一酸化炭素に暴露した日から2日後、1週間後、2週間後、3週間後の潜時を計測した。その結果一酸化炭素の暴露により当初は意識消失の判断が困難であり、救出が遅れ死亡するラットが多かった。当初購入していた一酸化炭素の濃度が低く計測中酸素濃度また現在は時に死亡するラットもいるが意識消失を起こした段階で救出ができるようになった。また、コントロールと比べ3週間目で潜時が短くなるラットが有意に多く一酸化炭素中毒のモデルラットは比較的安定して作成できるようになり、今後の実験に寄与するものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
この時点で遅発性脳症マウスを完全に作成できる予定であったが、当初の予定以上に一酸化炭素濃度暴露の設定が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、さらに安定して一酸化炭素中毒モデルラットの作成について研究を進めて行く。特に、ラットの頭部MRIでも確認可能な遅発性脳症モデルラットを作成していくことを目標としていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ラットおよび一酸化炭素にかかる費用。ラット脳での一酸化炭素中毒に関与する遺伝子発現の検討。MRI画像の統計解析。情報収集のための旅費などである。
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