2013 Fiscal Year Research-status Report
定量的MRI解析にもとづく強迫性障害、広汎性発達障害の脳機能研究
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23591733
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中川 彰子 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (70253424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉浦 敬 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40322747)
伊東 克能 川崎医科大学, 医学部, 教授 (00274168)
平野 好幸 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (50386843)
宮崎 哲治 川崎医科大学, 医学部, 講師 (50412185)
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Keywords | 強迫性障害 / 広汎性発達障害 / D-YBOCS / AQ-J / VBM / DTI |
Research Abstract |
強迫性障害(OCD)の患者のうち、基盤に広汎性発達障害(PDD)を有するものとそうでないものの脳機能の違いを検討することで両疾患の病態生理の解明に役立てることを目的として研究を開始した。 先行研究で成人のPDDの診断が問題点としてあげられ、近年、世界的に認められている構造化面接や行動観察を用いての診断が確定診断には必要となっているため、自記式ではあるが、AQーJを用いて、OCDにおける自閉症傾向と脳機能に注目することとした。脳機能については、定量的MRI解析であるVBMとDTIを用いることとした。 本研究では、強迫症状の特徴と自閉症傾向の関係も検討しており、このために症状のdimensionを評価するD-YBOCSを尺度として用いた。 現在まで、健常者21人、健常対象者27人がエントリーをしている。この対象者数では定量的MRI解析には十分でないため、確定的ではないが、VBMの結果では、症状のdimensionとそれに相関のある脳部位がある程度同定されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究開始の年度に研究代表者の研究機関の異動が決定したこと、および移動後の機関でMRI装置の入れ替えが行われており、対象者のエントリーが大幅に遅れた。さらに、待機患者がかなりみられていたが、研究開始後に治療費の改変があり、新患の患者数が激減したことで研究参加者も減少したことの影響も加わったため。
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Strategy for Future Research Activity |
治療費の問題で対象患者のエントリーが減少したこともあり、本年度より、研究参加者には治療費の負担を少なくすることとする。このことにより、エントリー数の増加が期待できる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究開始年度に研究代表者の研究機関の異動が決定し、次年度よりの機関でのMRI装置の準備に時間を要したことなどにより、対象者のエントリーが大幅に遅れたため 研究対象者への謝金、および最終成果をまとめて国際学会(9月、於デン・ハーグ、オランダ)で発表するための旅費、成果を論文にまとめて投稿する英文校正費や投稿費用に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)