2013 Fiscal Year Annual Research Report
胎児の脳機能発達と母親のストレスとの関連:オリジナル胎動記録装置を用いた検討
Project/Area Number |
23591737
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Research Institution | 公益財団法人労働科学研究所 |
Principal Investigator |
西原 京子 公益財団法人労働科学研究所, 研究部, 特別研究員 (80172683)
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Keywords | 胎児 / 妊婦 / 活動休息リズム / 胎動 / 胎動記録解析装置 / ストレス |
Research Abstract |
胎児の動きは、胎児のwell-beingの指標として考えられている。本研究代表者は、妊婦の睡眠中の胎動ホームモニタリングの方法を提唱し、オリジナルの胎動センサー・記録・解析装置を開発してきた。この方法は、妊婦自身が手軽に自宅で胎動記録ができるので、胎児のwell-beingだけでなく、胎児の中枢神経系の発達経過を観察できる可能性がある。本研究は、胎動モニタリングにより、胎児の活動・休息リズムの形成過程から脳機能の発達を検討している。特に良好な妊娠経過を経ている妊婦だけでなく、流産が多いとされている看護婦の妊婦も対象として、検討を重ねている。 本年度は、胎児の活動・休息リズムの形成過程が検討できるように、胎動解析ソフトの結果を受けて、さらにプログラムを作り、リズム解析を行った。11名の胎児に対して、在胎24,28,32,36週に4週間ごとに一晩記録した胎動データを解析した。その結果、在胎24週では、活動・休息リズムの周期性が確認されなかったが、28週においては、およそ70分の周期性があることが観察された。32週、36週では、統計的に有意ではないが、その周期性が延びる傾向にあった。32週、36週では、胎児の神経発達の差を示唆した。これらの結果を平成26年度ヨーロッパ睡眠学会(タリン、エストニア)、日本睡眠学会(徳島)、日本周産期・新生児学会(浦安)で発表する予定である。
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