2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23591772
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
久保田 敬 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (00304684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 恭弘 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (90152397)
西岡 明人 高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (70237668)
濱田 典彦 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (50423471)
刈谷 真爾 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (20314990)
田村 泰治 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (80618124)
片岡 優子 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (90457391)
岩佐 瞳 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (90566499)
鈴木 裕介 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (40587531)
青山 信隆 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (30614383)
仰木 健太 高知大学, 医学部附属病院, 医員 (50614385)
森尾 一夫 高知大学, 医学部附属病院, 臨床放射線技師 (10618185)
八百川 心 高知大学, 医学部附属病院, 臨床放射線技師 (20618186)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 乳癌 / MRI / 化学療法 / 治療効果 |
Research Abstract |
初発乳癌に対する術前化学療法が無効であった場合、外科的切除時期の遅延といった不利益を患者は被ることになる。術前化学療法の効果予測によって、そういった不利益を回避する事を目標に研究を進めた。現在までに、29人の症例が検討対象になっているが、抗癌剤治療を終えた18症例で解析が可能な状態である。残りの11人も現在、抗癌剤治療が進行中で、間もなく集計対象になる。治療効果に影響する因子としては、拡散係数(ADC値)、ADC値の治療早期の変化、超音波エラストグラムのFLR値、病理(ER受容体、Her2)を用いている。各々の予測因子および、腫瘍サイズの変化に関して、盲検性確保のために複数の独立した共同研究者で評価している。それらを研究代表者で集計する作業を継続している。現在の所、ADC値の治療早期の変化が最も治療効果と相関している結果がでている。中間集計では、症例数が十分ではないものの抗癌剤治療反応者の予測はADC値でROC解析AUCで0.894,感度で79%、特異度で91%の結果である。これらの中間結果は2012年度の学会での発表を予定している。引き続き、当施設病院の外来に治療を希望して受診する患者が来院しており、十分な説明の後に研究対象症例に加わって頂けるように努める。また、2011年度の学会などに参加、関連する情報を収集してきたが、ADC値の他にも病理結果も有用な意見が強い。本研究の検討対象に病理も存在しており、これは治療前の評価であるので、より有用度が高くなる可能性がある。この点に関しても引き続き検討を続けて行く必要性があると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初発乳癌に対する術前化学療法が無効であった場合、外科的切除時期の遅延といった不利益を患者は被ることになる。術前化学療法の効果予測によって、そういった不利益を回避する事を目標に研究を進めた。病理指標、MRI画像指標、超音波画像指標で治療効果との関係の評価をすすめている。初発乳癌患者が対象の研究のため、ある程度時間をかけて症例を蓄積していく必要がある。現時点で29症例の中間解析では、抗癌剤治療反応者の予測はMRIの指標の中で、抗癌剤治療1回終了後のADC値変化率が最も良好であった。結果で、ROC解析AUCで0.894,感度で79%、特異度で91%であった。ただ、精度向上のために症例を追加が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
効果予測指標のMRIなどの値はハード面が充実しているので、今後も抽出可能となっている。症例の蓄積には新規の乳癌患者の受診が欠かせない。当施設は地域の癌治療拠点病院であるので、着実に症例が集まっていくものと思われる。なお、乳癌治療、発見などの啓蒙活動も出版、講演などで行っていく予定である。従って、より患者受診が増えるものと期待できる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
「当該研究費が生じた状況」:昨年は震災の影響で学会が開催中止となり、旅費などが残った。「平成24年度請求の研究費と合わせた使用計画」:MRIデータ抽出などのハード面は充実している。あとは、消耗品(データ記録媒体や発表)、情報収集のための学会旅費、論文作成、校正人件費としての使用予定である。
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Research Products
(1 results)