2013 Fiscal Year Annual Research Report
3次元画像解析によるベータ線内用療法の治療精度向上に関する研究
Project/Area Number |
23591778
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
伊藤 茂樹 熊本大学, 生命科学研究部, 教授 (80402395)
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Keywords | 放射免疫療法 / 90Y / 制動X線 / 3次元画像化 |
Research Abstract |
本研究の目的は、89SrCl2を用いる疼痛緩和療法(89Sr療法) および90Y-Iritumomab tiuxetanを用いる放射免疫療法(90Y療法)の治療精度を向上である。これまでに、人体を模擬したファントムを用いて、89Sr、90Y由来の制動X線の3次元画像化成功するとともに、111In投与後の90Y由来制動X線3次元同時画像の単純分離に成功した。しかしながら、臨床適用に向けて、分解能および感度の改善が必要不可欠である。そこで、海外研究者の現時点での成果等を詳細に調査するため、欧州核医学会等に参加し、これらの情報に基づいて、最適画像の取得に関する検討を行った。その結果、新たな画像再構成法よりも、2次元の逐次近似法による画像再構成法および、分解能補正した111Inのコンプトン散乱画像のサブトラクションが有効であることが判明した。 現時点において本法は、ファントム実験により、従来法よりも視覚的画質の改善が顕著であった。しかしながら、定量に必要不可欠である画像の計数値誤差が±15%であり、更なる計数精度の向上が必要である。 臨床画像試験においては、先に開発した方法に対して、画質が改善され、操作の簡便さから有用性が高いことが示唆されたが、定量精度が不安定であること、および、比較対象となる真の90Yのみの画像分布が不明である。今後の課題として、さらなる計測精度の向上および、画像を裏付けできる情報等を用いて検証する必要がある。 さらに、本研究で作成した自動画像再構成法および定量プログラムの基本部分は、他の核医学定量法にも応用できる。このことから、臨床で最も定量頻度の高い脳血流定量法にこれらを組込んで、新たな全自動定量解析プログラムを完成させた。
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Research Products
(5 results)