2013 Fiscal Year Annual Research Report
3T MRIを用いた聴器画像診断の最適化に関する基礎的・臨床的検討
Project/Area Number |
23591783
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
小玉 隆男 宮崎大学, 医学部, 准教授 (40153564)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 貴徳 宮崎大学, 医学部, 講師 (20315378)
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Keywords | 3T MRI / 側頭骨 / 真珠腫 / 拡散強調画像 / 高分解能画像 |
Research Abstract |
3T MRIで32ch coilを用いた側頭骨領域のMRI画像について, 3DFT で撮像された高分解能画像(heavily T2強調画像,T1強調画像,FLAIR)および拡散強調画像 (DWI) を中心に基礎的および臨床的検討を行った. 3D高分解能画像としては,refocusing flip angle を可変とする高速スピンエコー法(SPACE)が,グラディエントエコー法を用いた撮像法よりも有用であることが示された.その撮像シーケンスの最適化に関して,ファントム実験による検討を行った. 側頭骨領域のDWIについては以下の点が明らかとなった.1) EPI (echo-planar imaging) を用いたDWIは,磁化率アーチファクトの影響が強く,この領域のDWIとしては適さない.2) 見かけの拡散係数 (ADC) を加味して評価することで診断能が向上する.3) 非EPI である3D PSIFを用いたDWIでは,磁化率アーチファクト少ない高分解能画像が得られ,解剖学的詳細の評価や他の画像との対応も容易であった.問題点として,ADCなどの定量的解析が困難なことが挙げられる. さらに,周波数エンコード方向でデータ収集を分割したEPI (readout-segmented EPI: RESOLVE) を用いたDWIを使用することが可能となったので,その有用性と問題点について,基礎的および臨床的検討をprospective に行った.同法を用いることによって,磁化率アーチファクトの影響を低減した高分解能のDWI を得ることが可能となった.しかし,撮像時間が長い,信号・ノイズ比が低い,非EPIと比較すると磁化率アーチファクトの影響が無視できない,などの問題点が認識され,今後の課題と考えられた.
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