2013 Fiscal Year Annual Research Report
PET性能評価法に基づいた3D-PETにおける定量値施設間比較校正法の研究
Project/Area Number |
23591790
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 敏秋 岩手医科大学, 医学部, 助教 (20438500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
世良 耕一郎 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00230855)
寺崎 一典 岩手医科大学, 医学部, 講師 (60285632)
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Keywords | PET / 定量性 / 性能評価 |
Research Abstract |
最終年度は前年度から引き続きの①PET性能の施設間比較の実験、さらに②密封線源を使用してのPET性能評価の実施と③定量評価ファントムを作製した。①PET性能の施設間比較は臨床を主としている施設で実施した。項目は「がんFDG撮像法ガイドライン第2試験」、空間分解能ファントム、ブレインホフマンファントムである。 ②の密封線源を使用してのPETの性能評価では部分容積効果を測定するために、球形を模して円形状に線源を移動させて測定した。しかし部分容積効果の評価までは至らなかった。これは点線源を面または球に変換して測定するための点線源の移動距離、時間がPET性能評価に影響を与えるためと考えられる。さらに対軸方向までを検討し最適な測定条件を今後も探る必要がある。 ③定量評価ファントムの作製はホット部、コールド部、空気と直径の異なるインサートを作製しNEMA IEC BODYファントム内に挿入し測定した。結果は現在の画像再構成条件ではホット部において腫瘍直径5mmの評価は困難であったがRI濃度の条件とホット部コールド部の詳細なSUV値を検討することができた。 研究機関全体を通して、施設間校正を目的としたファントム実験はその周知徹底と実験精度の向上に貢献し、実験時の被ばくを減少させた。さらにFDGデリバリー施設を含めた地域のSUV値を得たことはPET半定量値の共有化の可能性を示唆する。密封線源の性能評価は、液体ファントムと同様な結果は得られなかったが、インサート球のみの密封線源の作製の可能性を示唆する。また定量評価ファントムはPETの定量性の精度の確定法が定まっていない問題点を明確にした。それらの点で本研究のファントムによる施設間校正、密封線源でのPET性能評価、定量値評価ファントムの作製は基礎から臨床までを網羅する有意義なものとなり、さらに定量性の精度を担保するためのPETの性能評価方法について新たな道筋を作り出すことができた。
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Research Products
(4 results)