2011 Fiscal Year Research-status Report
飲水と経口陰性造影剤を併用した磁気共鳴尿路造影の臨床的有用性の検討
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23591796
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
後閑 武彦 昭和大学, 医学部, 教授 (60201498)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | MRI / 尿路造影 / 経口造影剤 |
Research Abstract |
平成23年6月に当院泌尿器科に本研究「飲水と経口陰性造影剤を併用した磁気共鳴尿路造影の臨床的有用性の検討」に関して、内容の説明を行い、本研究への協力体制に関して同意を得た。「磁気共鳴尿路造影(MR尿路造影)は経静脈性造影剤を使用せず、X線被曝もない侵襲の低い尿路画像診断法である。しかし、消化管内に存在する消化液などの液体からの信号が、アーチファクト、画質低下を生じ、尿路の評価が困難になるという大きな欠点がある。MRI用の経口陰性造影剤と飲水併用したMR尿路造影撮像時がMR尿路造影における画質、尿路描出を向上させ、尿路病変の診断を向上させることを証明する。」が主な研究の説明内容であった。 平成23年7月26日の昭和大学医学部医の倫理委員会に本研究は申請され、研究目的、方法、安全性などには問題がないとされ、承認された(承認番号1099号平成23年8月15日)。 平成23年10月11日に本研究による第1例目のMR尿路造影検査を行い、現在まで4症例の検査を行っている。安全性に関しては問題なく、有害事象は1例もなかった。限られた症例ではあるが、経口陰性造影剤と飲水併用する前のMR尿路造影に比較し、併用後のMR尿路造影では腸管信号の除去された程度、画質の改善された程度、尿管描出の程度、病変の存在診断及び広がり診断ともに併用後のMR尿路造影で優っている傾向があったが、現時点では有意差が得られる程の症例数には達していない。今後さらに研究を進め、飲水と経口陰性造影剤を併用した磁気共鳴尿路造影の臨床的有用性を証明したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は飲水と経口陰性造影剤を投与前にMR尿路造影を撮像し、投与後30分からMR尿路造影を再び撮像して両者を比較し、飲水と経口陰性造影剤を併用したMR尿路造影が有用であるという研究である。このため、この研究によるMRI装置の占有時間が長くなる。日常臨床への影響を避けるために、23年度は日中の診療時間内のMRI検査終了後に、本研究の検査を行っていた。しかし、夕方以降という限定された時間帯では患者さんの都合がつかないことも多く、症例が集まりにくかった。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度から、日中の診療時間内でもこの研究ができるように、MRIの検査枠を調整した。これにより本研究における検査希望日時が限定されなくなったので、患者さんの検査希望日時に柔軟に対応することが可能となった。24年4月に入ってから泌尿器科医師からの研究参加希望者紹介が増えつつある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費の使用計画に関しては、当初の計画と変更点はない。
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