2011 Fiscal Year Research-status Report
320列CTと二酸化炭素を用いた肝腫瘍栄養血管描出技術の開発
Project/Area Number |
23591817
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
園田 明永 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (00571051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大田 信一 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (30583637)
新田 哲久 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (40324587)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 320列Area-Detector CT / CO2 angiography |
Research Abstract |
CO2注入システムの基礎実験を生体外で行った。自動注入機Autoenhancer A60、extension tube(1.8ml、1m)、マイクロカテーテル5種類(MSP2.8F-110-ST、MSR2.9F-110-、MHX2.9F-110-ST、ホルティエコード800-000-8171、ミラボー コード800-001-0177)を用い、注入速度(1、2、3、4、5、6ml/s)、注入量(8、16、32ml)、注射筒容量(8、16、32、100ml)をそれぞれ組み合わせてCO2ガスの噴出タイミング、ガス噴出持続時間・ガス噴出終了時間などのガス噴出特性について検討し、生体内および臨床で使用可能な注入条件を検討できた。次に、ウサギを用いた基礎実験を行った。腫瘍血管選択性およびCO2ガス噴出能のバランス、生体への安全性について、ウサギ血管内にて(注入速度(1、3、6ml/s)、注入量(8、16、32ml)、注射筒容量(8、16、32、100ml)をそれぞれ組み合わせて、臨床で所用可能な最適な条件を設定した。次に肝臓にVX2腫瘍を移植したウサギ5羽を用いカテーテルをウサギ腹腔動脈に留置。注入速度(1ml/s)、注入量(8ml)、注射筒容量(8ml)にてCT下で撮像しながら、肝臓内のガスが明瞭に追える撮像条件、画像処理アルゴリズムの検討を行った。これらの結果から、臨床での使用に関して安全性、実現性が確認できたため、ウサギを用いた研究結果から得られた情報をもとに血管造影の対象となる造影剤アレルギーや腎機能低下でCO2血管造影の適応となる患者10人(肝臓悪性腫瘍)を目標として、320列Area-Detector CT(Aquilion ONE™)で撮像しながら臨床研究を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定どおり、生体外、生体内での基礎実験を23年度に終了することができた。臨床研究も24年度から順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
臨床研究にて10人のデータがそろい次第、解析し、これを英文誌に発表する。23年度の実験で得られたウサギの生態標本(肝臓)について、その病理解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ウサギの生態標本解析のため、安全キャビネットを導入する。また、北米放射線学会にて研究状況について海外の研究者と意見交換を行う。
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