2012 Fiscal Year Research-status Report
FDG-PETを用いた認知症の画像診断支援へのデータマイニング技術の応用
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23591818
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石津 浩一 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50314224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 直三 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20196752)
山田 亮 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50301106)
池田 昭夫 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90212761)
中本 裕士 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20360844)
大石 直也 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40526878)
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Keywords | 認知症 / FDG-PET / 画像診断支援 / クラス判別 / SVM / データマイニング |
Research Abstract |
平成24年度においても、解析に用いるFDG-PET画像のデータ収集を継続して行った。健常者および軽度認知障害に関しては評価可能なところまで症例数が集積された。しかし、より高精度な判別自動化に向け、多数の健常者FDG-PET画像を収集するため、滋賀県立守山成人病センターとの共同研究を立ち上げ画像集積を追加した。この追加により500例以上の健常者FDG-PET画像を収集できた。これにより解析精度の向上に役立つと考えられた。アルツハイマー病患者の症例数は今後も増やす努力を継続する。 画像解析の第一段階として、脳核医学領域で広く使用されている標準脳上の関心領域を用いた。今回はAACという関心領域のセットを用いることで全脳のFDG集積率を116カ所の関心領域毎に自動的に算出できた。この手法を24年度に収集した被験者の画像に対しても処理を行った。FDG-PET画像を用いた健常者と軽度認知症の鑑別診断における支援装置作製の試みとして、SVMとk近傍法を改良したk-index法を用いて検証を開始した。現在行われている健常者と軽度認知症の臨床診断法では依然2群のオーバーラップが存在すると思われ、FDG-PET画像を用いた検証においても大きな2群のオーバーラップが存在した。症例数の追加や解析法の改善によるよりいっそうの判別性能向上が望まれた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例のFDG-PET画像収集に関しては、当面の解析を開始するには十分な数を確保できたと考えます。Alzheimer病患者のFDG-PET画像の集積が遅れている点がマイナス点ですが、健常者画像に関しては当初目標より大幅に増加させることができたと考えます。 データ解析に関しても、画像データをクラス判別機で処理できるように数値化する必要がありましたが、標準脳上の関心領域のテンプレートとしてAACを導入し116ROIの数値に落とし込むことができたことと、その結果を用いて健常者と軽度認知症患者のFDG-PET画像データによる判別を施行済みです。ロジスティック回帰分析などの医学研究分野でポピュラーな解析法も用いて検証を重ねる必要があることと、判別性能をより向上させる必要があると考えます。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成25年度においては、これまでに構築したAACを用いての画像処理法で全FDG-PET画像の関心領域別集積率の算出を行う。次に、最終目的である、健常者・軽度認知症・Alzheimer病の鑑別診断の支援装置作成であるが、次の手順で行う。 まず、116個の関心領域別数値が与えられるが、各グループに用意された症例数は116の変数を考えたときかなり少ない。そこでまず、116個の関心領域中、クラス判別性能に影響を与えないと思われる領域をあらかじめ排除する作業を行う。これには従来から報告されている医学的知見を用いる方法と、今回得られたデータから排除することで判別性能が向上するかどうかで判定する方法がある。両者を検討する。また、今年度検討したSVMやk-index法のみならず、ロジスティック回帰分析法などの解析法も追加して検討を加えたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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