2013 Fiscal Year Research-status Report
食道癌放射線治療成績向上のための放射線感受性制御micro RNAと遺伝子の解明
Project/Area Number |
23591843
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平川 雅和 九州大学, 大学病院, 准教授 (20380454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 和正 九州大学, 大学病院, 准教授 (20284507)
田中 文明 九州大学, 大学病院, 助教 (30332836)
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Keywords | Radiosensitivity / Esophageal cancer |
Research Abstract |
本研究の目的は、放射線耐性食道癌株化細胞と当院外科食道癌症例を対象としてmicroRNAおよび遺伝子マイクロアレイを用いて、真の放射線治療抵抗性予測可能なmiR-遺伝子 pathwayとその分子機構を明らかにし、最終的には食道癌の放射線化学療法の新たな感受性予測因子および治療標的分子を同定することである。 平成24年度の研究計画では、治療抵抗性を予測しうる最も有用なmiR-遺伝子とその分子機構を明らかにするために、①食道癌耐性株への候補miRのantisense導入によるin vitroおよび in vivoで、放射線感受性の回復実験にて放射線抵抗性miR-制御遺伝子パスウェイを確認。②当院外科食道癌症例の放射線治療抵抗性と原発巣miR-遺伝子発現との相関関係の検討であった。 平成23年度より24年度において、放射線照射した食道癌細胞株のMTT実験にて、放射線感受性群(TE1,4,14)、抵抗性群(TE5,6,10,11,15)に分類し、microRNAおよび遺伝子マイクロアレイを施行したが、有用なmicroRNAが明らかとならなかった。食道癌細胞株の放射線抵抗性に関するMTT実験を、実験条件を変化させ再施行した。結果として、放射線感受性株TE9と抵抗性株TE1を再決定し、H25年度に、食道癌細胞株にマイクロアレイを実施し、放射線感受性を制御する候補miR hsa-miR-203a, hsa-miR-27a-3p, hsa-miR-205-5p をIn vitroにおいて同定した。現在、In vitroで放射線感受性の制御を司る候補となった3つのmiR hsa-miR-203a, hsa-miR-27a-3p, hsa-miR-205-5pの強制発現株or抑制株の放射線感受性の変化を現在、実験を進め、検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
H23年度の実験にて、放射線感受性群(TE1,4,14)、抵抗性群(TE5,6,10,11,15)に分類し、microRNAおよび遺伝子マイクロアレイにより検討するも、有用なmicroRNAが明らかとならなかった。そのため、H24年度の放射線感受性関連miRのantisenseの実験へ進むことが不可能であった。したがって、食道癌細胞株の放射線抵抗性に関するMTT実験を、実験条件を変化させ再施行し、放射線感受性株TE9と抵抗性株TE1を再決定した。現在、食道癌細胞株にマイクロアレイを実施し、放射線感受性を制御する候補miR hsa-miR-203a, hsa-miR-27a-3p, hsa-miR-205-5p をIn vitroにおいて同定した。現在、In vitroで放射線感受性の制御を司る候補となった3つのmiR hsa-miR-203a, hsa-miR-27a-3p, hsa-miR-205-5pの強制発現株or抑制株の放射線感受性の変化を現在、実験を進め、検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
放射線感受性株TE9と抵抗性株TE1を再決定し、食道癌細胞株にマイクロアレイを実施し、放射線感受性を制御する候補miR hsa-miR-203a, hsa-miR-27a-3p, hsa-miR-205-5p をIn vitroにおいて同定した。現在、In vitroで放射線感受性の制御を司る候補となった3つのmiR hsa-miR-203a, hsa-miR-27a-3p, hsa-miR-205-5pの強制発現株or抑制株の放射線感受性の変化を現在、実験を進め、検討中である。最終的には、放射線抵抗性miR-制御遺伝子Pathwayを確認する。当院食道癌症例の放射線治療抵抗性とmiR-遺伝子発現の相関関係の解析は、同時に行えるように、研究協力者、連携者の更なる協力を得て、研究を推進予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に、Micro-RNA抑制及び強制発現の実験を行い、その結果を基に放射線照射後のMTT Assayを行うとともにシンポジウムにおいて発表する予定であったが、Micro-RNA強制発現の結果が不安定であったため、計画を変更し解析を行うこととしたため、未使用額が生じた。 このため、Micro-RNAの抑制、強制発現の実験とシンポジウムでの発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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