2012 Fiscal Year Research-status Report
過去症例のCT及び3D線量分布変形手法による重複再照射許容性の定量的評価法の確立
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23591851
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
秋庭 健志 東海大学, 医学部, 助教 (40276845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国枝 悦夫 東海大学, 医学部, 教授 (70170008)
余語 克紀 北里大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30424823)
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Keywords | 放射線治療 / 再照射 / 線量分布 / 画像融合 |
Research Abstract |
本研究ではDeformable registrationの手法を用いて、過去のCTや照合写真から新たなCTデータに線量分布を再現するシステムを構築して、放射線重複再照射の重なり部分を定量的に評価し、さらに重複再照射による効果と有害事象を調査することにより、放射線重複再照射の適応を明確にする。現在普及した3次元治療計画装置に保存している3次元線量分布データを活用して、初回照射と再照射との重なりや線量に関するNTCPモデルなどを駆使した詳細な定量的解析を行い、新たな障害予測モデルの生成が期待される。しかしながら、初回照射と再照射の体位の異なりや、腫瘍の縮小、増大などのため一律に線量分布の合成はできない。そこで我々はPETとCTのfusionなどに用いるDeformable registrationに着目して、線量分布自体の変形をおこなうことで、より正確な線量分布合成をおこなうことを可能とし、これまでには報告のない放射線重複再照射に関する定量的評価法を確立する予定である。今年度は、Deformable registration ソフトウェアを用いた研究を進めた。特に前立腺がんにおいてPET-CT画像を用いた治療計画におけるDeformable Image Registrationの有用性についても検討した。線量分布変形手法を用いた線量分布重ね合わせ作業や臨床情報の調査作業を引き続き推進した。症状緩和効果や腫瘍縮小効果、生存期間、放射線による急性および慢性の有害事象について、疾患や全身状態、放射線治療の時期や照射範囲や分割様式などの因子との関係を解析し、その結果から、障害予測モデルを検討した。同時に新規再照射例にて試行して線量分布変形合成の方法が妥当かの検討を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画どおり、症状緩和効果や腫瘍縮小効果、生存期間、放射線による急性および慢性の有害事象について、疾患や全身状態、放射線治療の時期や照射範囲や分割様式などの因子との関係を解析に取りかかれた。また、その結果から、障害予測モデルの検討ができたため。さらに、前立腺がんにおいてPET-CT画像を用いた治療計画におけるDeformable Image Registrationの有用性についても検討し今後の研究に役立てることができるものと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
重複照射の適応基準案を作成し、多症例での解析を実施し、障害予測モデルが異施設でも適応可能で普遍性があるかを検討する。研究の性質上、障害予測モデルの精度が悪いことも考えられるが、その場合は最低限の安全予測モデルとし、将来の研究に発展させる。 多施設研究についてはJROSGなどの臨床研究プロジェクトに応募するなどして、研究期間終了後に予定する放射線重複再照射ガイドラインの作成に継続する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最終年度は関連国際学会での成果発表を予定している。
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