2012 Fiscal Year Research-status Report
日本人一般住民における深部静脈血栓の頻度及び地域差の調査
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23591860
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
榛沢 和彦 新潟大学, 医歯学系, 講師 (70303120)
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Keywords | 深部静脈血栓症 |
Research Abstract |
平成24年度は横浜市泉区、新潟県新発田市、新潟市、広島市、栃木県壬生町で一般住民450人を対象に、地元自治体と病院の協力で下肢静脈エコー検診を行った。その結果、住民に集め方により基礎疾患や下肢疾患が多く集まることが判明した。またそれらのデータ分析から基礎疾患や最近の入院既往、下肢静脈瘤、リンパ浮腫などのあるハイリスク群では下腿の深部静脈血栓症(DVT)は4.2%、基礎疾患や下肢疾患や症状が無い低リスク群では2.2%であった。低リスク群の下腿DVTの頻度は平成18年に行った新潟県阿賀町における一般住民対照地検診検査結果の1.8%とほぼ同等であったことから、呼びかけて行う集団検診形式における一般住民の下腿DVT陽性頻度は2.0%程度であることが推測された。しかしまだ対象検査人数が少ないことから、さらに増やして検討することが必要であると考えられ、25年度も引き続き行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一般住民を対象にして検査を希望する人を集めることは難しく、またこれまでの結果から、あまり詳しく宣伝して何度も通知すると基礎疾患や下肢疾患のある方が多くあつまってしまうことが判明した。したがって、なるべく宣伝せずに通知してゲリラ的に行う検査の方が一般住民の頻度に近いものと考えられ、その場合には一度に多くの対象者が集まらないので何度か場所を変えて検査を行う必要があると考えられた。昨年度は5回検査を行っているのでおおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
何度も検査方法や必要性を説明して対象者を集めると、基礎疾患や下肢症状などがある住民が集まることがこれまでの結果で判明した。そこで今後はあまり宣伝せずに検査会場で声をかけて対象者を集めるようにする。また、その場合は1回あたりの検査人数は減ることから、場所を変えて検査回数を増やして行うことにする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
検査を行う検査技師・医師の日当と交通費、検査会場の費用(パーティション代なども含む)、エコー装置の消耗品台、エコー装置の借用費用、検査を受けた方で異常があった場合に配布する弾性ストッキング代、検査の日時を知らせる広告・検査会場の看板など。
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