膵ランゲルハンス島（膵島）移植における持続冷却潅流装置による膵臓保存に関する研究

2013 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 23591887
• Research Institution: Clinical research Center, Chiba-East National Hospital, National Hospital Organization
• Principal Investigator: 圷 尚武 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (00344979)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 剣持 敬 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (50215133) ; 丸山 通広 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (40399754) ; 大月 和宣 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), その他部局等, その他 (50399755) ; 伊藤 泰平 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (60509701)
• Keywords: 移植・再生医療 / 膵島移植

Research Abstract

本研究は、改正臓器移植法の施行による脳死膵臓移植の増加に伴い、増加が予想される条件の悪いいわゆるマージナルドナーよりの膵ランゲルハンス島(膵島)移植を想定して、LifePort™による新たな持続冷却潅流保存法の有効性を評価し、これを膵島移植に臨床応用し、より安全で効果的な膵島移植を実現することを目的としたものである。
昨年度までに、LifePort™による灌流保存の条件、UW保存の条件、KPS-1灌流液の条件等を決定し、実験デザインを作成した。分離装置COBE1994の故障も改善したため、温阻血時間、還流量、灌流圧、保存温度などの実験デザインの設定をもとに設定された条件で障害膵臓の保存を二群間(LifePort™保存群とUW保存群)で行った。
平成26年度は、実際に遅れている実験を行い(二群間における膵島の分離状態・分離効率(収量評価)と分離膵島の機能評価(内分泌機能評価、病理学的解析))、データの解析を行った上で、LifePort™を用いた新たな持続冷却灌流保存法の有効性の有無、臨床応用する上でのプロトコール等の作成を行う予定である。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

平成25年度までの研究計画であったが、COBE1994の故障により研究が遅れていた。しかし、故障が改善したため、二群間(LifePort™保存群とUW保存群)の比較検討であったが、それぞれ1例の実験を行ったのみであった。そのため、今年度までの延長申請をし、残りのそれぞれ4例の実験を行う予定である。以上、研究の進行は遅れているが、平成26年度内には、実験を終了して、データの解析も行う予定となっている。

Strategy for Future Research Activity

延長した期間を使って、ビーグル犬よりの膵臓摘出やLifePortによる灌流保存、UWによる浸漬保存などの実験プロトコールに沿って、ビーグル犬を使用した二群間の実験を遂行していくのみである。実験のめどはたっており、平成26年度内には、本研究を完了することはできると考えます。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

膵島分離に必要な機器であるCOBE1994の故障により、実験におくれがでてしまった。そのため、実験動物であるビーグル犬の購入が予定より進まず、次年度に多額の経費が繰り越されてしまいました。
COBE1994の故障が治ったため、ビーグル犬を使用した膵島分離の実験を遂行できるようになり、繰り越された研究費は、主にビーグル犬を使用した実験に使用することになり、次年度中に使用すことは可能と考えられる。