2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規Treg細胞マーカー(VEGFR2)を標的としたTreg細胞制御療法の開発
Project/Area Number |
23591894
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大西 秀哉 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30553276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片野 光男 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10145203)
中野 賢二 九州大学, 先端融合医療レドックスナビ研究拠点, 教授 (00315061)
中村 勝也 九州大学, 大学病院, 助教 (60585743)
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Keywords | 制御性T細胞 / VEGFR2 / FOXP3 / 細胞障害性T細胞 / 抗腫瘍効果 |
Research Abstract |
制御性T細胞(Regulatory T cells:Treg細胞)は、自己反応性リンパ球を負に制御し、抗腫瘍免疫を抑制すると考えられている。したがって、Treg細胞を標的とすることで、抗腫瘍効果が増強することが期待され、Treg細胞を標的とする治療法の可能性という本課題が生まれた。本年度は、前年度の未完成部分である、既存の抗がん剤、抗体、シグナル経路阻害剤のVascular Endothelial Growth Factor Receptor2(VEGFR2)+Treg細胞誘導に及ぼす影響の解析を行い、次にVEGFR2に対する細胞障害性T細胞(CTL)を作成し、免疫不全マウスへのVEGFR2+ 細胞移植系を用い、作成したCTLの傷害活性を解析する計画であった。 既存の薬剤によるTreg細胞制御の実験では、タンパク多糖体(PSK)、Cox-2阻害剤、bevacizumab、basiliximabがIn vitroでTreg細胞数を有意に抑制することを複数の検体で実験し再現性を確認した。また、basiliximabでTreg細胞数を減少後に誘導した活性化リンパ球の細胞障害活性が亢進するという結果を得た。これにより研究課題である「Treg細胞を標的とする治療法の可能性」の妥当性がIn vitroで証明出来たと考えられた。現在、VEGFR2抗原を認識したCTLを作成中であり、CTLが誘導出来次第、マウスへのVEGFR2+細胞移植系を用い、作成したCTLの障害活性を解析する予定である。
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