2011 Fiscal Year Research-status Report
乳癌におけるCRMPの発現と臨床病理学的因子との相関の検討
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23591899
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
石川 孝 横浜市立大学, 市民総合医療センター, 准教授 (80275049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千島 隆司 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (70438141)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 神経細胞軸索退縮因子 / 乳癌 / CRMPs |
Research Abstract |
神経細胞軸索退縮因子である分泌型蛋白セマフォリンの細胞内シグナル伝達を媒介する分子Collapsin response mediator proteins (CRMPs)について、乳腺組織の癌化やその後の転移能などへの関与について観察し、この分子の乳癌の診断および治療の対象としての可能性について研究する。 CRMPsが乳癌の有用な悪性度評価因子、予後予測因子であることを証明するため、組織マイクロアレイを用いて免疫組織化学を行うこと、および新鮮凍結検体を用いたPCR法を用いてmRNA発現を観察し、CRMPs発現と各乳癌症例の臨床病理学的因子との相関を検討し、CRMPs発現量と悪性度あるいは予後についての関連を観察する。特にintrinsic subtypeを分類し、CRMPs発現を観察して、さらに細分化できるバイオマーカーとして可能性を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CRMPsが、肺小細胞癌や大腸癌において新たなバイオマーカーとなる可能性が報告されたが、当研究室では、これが乳腺組織の主な構成成分である乳管上皮細胞体にも豊富に存在することを確認した. さらに乳癌組織ではCRMPsの中でCRMP2蛋白発現だけが低下していることを見出した.さらにリン酸化されたCRMP2が悪性度の高い乳癌においては、核内に蓄積していることを発見した。 これはCRMPsが乳癌の発生において何らかの関与があることを示唆していると考えられ、この詳細を解明することは乳癌発生や増殖の新たな機序を解明できる可能性があると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
症例数を増やして、これまでの結果を追試しつつ、CRMP2は、細胞分裂の際に微小管の重合に影響する物質であることから、タキサン系抗癌剤の感受性に関与する可能性があるため、術前化学療法でタキサン系抗癌剤のみが使用された症例を用いて、CRMP2の発現と薬剤の効果についての観察を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
新たな組織マイクロアレイを作成することとこれまでの結果について論文作成を行うために使用する。また、タキサン系抗癌剤の効果予測因子として、CRMP2以外のバイオマーカーについても観察するために新たな抗体を購入して、免疫組織化学的な研究を行うために使用する予定である。
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